人口減少

 日本でも人口の減少が始まった。すなわち死亡者数が誕生した子供の数を上回ったのだ。平均寿命が延びていることを考えると子供の数がよっぽど減ったのだと考えなければならない。

 政府はそれに歯止めを掛けようとして色々施策を建てて実行しているが効果は上がらない。何故だろうか。それではどんなことをすれば人口が増加に転じるのだろうか。

 今の施策では人口の減少が止まらないということはその施策では駄目だということに他ならない。

 政府の施策は主として金銭を与えるか金銭に換算できることに集中している。政府が焦る気持ちは分からないではない。スペインでも過去上層部の人口が減少して国力が低下した。だから人口の減少は国にとって大きな問題である。

中国の経済が発展した大きな理由の一つが多大な人口を持ち、従って大きな労働力があるということに過ぎる。やがて労働者の賃金が上昇すれば下請け産業は衰退して、大きな問題を起こすだろう。

それほど人口問題は多方面で国力に関係しているのだ。そこで政府に尋ねたい。子供を産む世代の女性に何故もっと子供を産まないか聞いたことがあるのだろうか。

 今富が偏在して特に中小企業に勤める人の収入は増加していないか、実質減少しているように思われる。だから金銭を支給することはそれなりの効果がある筈だ。

 効果が出ないとなると支給する金銭の額が少ないのだろう。それと現存の子供に対する支給は間接的でもっと多くの子供を産むモチベーションになっていないような気がする。

 それでは3人目の子供を持つ家庭に相当な額を与えればどうだろうか。3人の子供があれば月に10万とか20万とか支給すればそんなに沢山の子供を欲しくない人でも3人目の子供を持つ可能性が出て来るだろう。

 だがこれは金で釣るようなもので、裕福な家庭ではやはり子供の数は増えない。アフリカの貧乏国の国民に尋ねても子供は2人が理想的だと言う。

 何故だろうか。簡単だ。将来に不安があるからだ。もし自分の子供が将来職もなく、路上生活者になったならば困るということも考えるだろう。

 それに精神的に親の時間が全て子育てに費やされるのが嫌なのだ。家も小さいし子供一人に一部屋ないということもあるだろう。

 収入は少なくても精神的には中流家庭と思っている人も多い。特に男女同権が叫ばれ出してから女性、すなわち母親の意識が変わった。

 自分も社会に出て活躍したい。早く育児を終わらせたいという願望がある。そんな母親は3人もの子供を持たないだろう。

 情報社会がそれに拍車を掛ける。テレビドラマでは女性が活躍する場面がよく出て来る。そんなに現実は甘くないのだが、多くの女性はそんな状況に惑わされる。

 あんな虚構の世界を現実だと錯覚はしないだろうが、どうも女性が営む零細企業も増加したように思われてならない。

 能力もあまりなくただ少し顔が綺麗な女性が代議士になる。少し世間を知っている人は馬鹿らしくて見ておれないが、それも現実で女性はそんな同性の活躍を心の中では羨ましく思うだろう。

 女性の平均結婚年齢は今や29歳を越え、年々高くなっている。それは結婚して自由がなくなることもあるし、子供が生まれればそれこそしばらくは経済社会とは縁が遠くなる。

 29歳で結婚しても仕事を辞めないのは社会との関わりを持っていたいからだ。子供が生まれれば学校のことも始まるがそれは全て消費社会のことで生産的ではない。

 できるだけ子育ての時間を少なくして経済社会に復帰したいのだ。3人子供を生むと大体6年以上子育てに縛られる。そうするともう35歳。就職口はあるだろうか。

 女性に就職の機会をもっと与えると政府がいくら喧伝しても35歳の女性を雇う企業は少ない。

 だから女性は結婚しても離職しない。そして子供が生まれれば育児休暇を取る。だが会社はこれにどう対応するのだろうか。その間労働力もないのに一定の給与を支給しなければならない。

 そんな馬鹿なことはないだろう。だから企業はいつでも雇用契約を解除できる採用の仕方をする。そして派遣労働者の割合が増加するのだ。

 子供ができれば雇用契約を解除しないと企業は損をするだけだ。5人しかいない企業で一人が休暇を取ればその穴を埋めるにはまた一人雇わなければならない。

 そして休暇から戻れば新しく雇った人の処遇をどうするのか。政府は選挙のことを考えてそんな施策をするが小企業あるいは零細企業のことを考えたことがあるだろうか。

 まず女性の経営者はそんな事態を回避するように動くだろう。一方女性は結婚すると子供が欲しい。だが3人も要らない。2人が色んな意味で理想的なのだ。1人では一人っ子のハンデをどこかに持つだろうし、どうしても2人欲しい。

 結婚したくてもできない人もいる。昔は結婚したければだいたいできたが今やそうではない。そうすると子供を産む環境も生まれない。

 結婚している男女が2人の子供を持つ。これが現実だ。それに種々の手当てを政府は支給するが、二人にとってそれは儲けもの。ラッキーという感覚しかない。手当を支給されたからと言って3人目の子供を産む気にはならない。

 だから人口はどうしても減少する。情報社会が進むとどの国でも人口は減少するだろう。女性は今や子供を産む役割を余り意識しない。だけど子供は欲しい。その数は2だ。

 人口が減少するとやがて国の体力は減衰する。だが他国から移民を導入するとその移民が第二世代になると能力レベルが下がる。それも困る。だから日本は一時移民なんてことをする。そんな虫の良いことができるだろうか。

 人口が減少し続けると人類は滅亡する。日本でも何十年後は人口が6000万人くらいになると予想される。それからは加速度的に減少が進むだろう。そして日本は消滅する。

 そんなことになりたくなければ小手先の対策ではなくて、もっと真剣に考えなければならない。能力のある大臣を据え、毎日対策を練るくらいしなければ人口は減少し続ける。

 そのために国は人一人当たりのGDPを劇的に増加させ支給額を多く心しなければならない。そうでないと子育て世代が3人の子供を持つことが可能にならないだろう。

 どうすれば2人しか子供を欲しくない女性に3人以上の子供を持ってもらうか。政府が考えているような簡単なことではない。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です