禍を転じて福となすために

今日の言葉

菜根譚より引用

前段87）禍を転じて福となす
自分の心が私欲の方へ動いていると気付いたならば、直ちにそれを正しい道の方へ向けて やるべきである。私欲の心が起きたら、すぐその非を悟り、そしてその非を悟ったら、すぐ さま正しい方へむきを換えてやる。これが禍を転じて福となし、死をかえして生とするよい 機会である。それ故に、この点に心を留めて決して軽卒に見過してはいけない。

【引用元 講談社 菜根譚　著 久須本文雄】

禍を転じて福となすために

禍を福に転じるには、禍の渦中や禍後に自らの誤りに気づくことが鍵となります。

禍や問題に直面したとき、「この問題の原因は自分にあるのではないか」と自問自答することで、自らの誤りに気づくことができます。

誤りに気づいたら、素直にそれを認め、修正行動を取ることで、禍は学びとなり、福へと変わっていきます。

しかし、禍や問題を社会や他者のせいにしてしまうと、学ぶ機会を逃し、問題はどんどん大きくなり、人生が禍に満ちたものになってしまいます。

そうならないためにも、禍や問題が発生したときには、一度立ち止まり自分を省みることをお勧めします。

菜根譚前段「禍を転じて福となす」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。