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外部情報よりも心の声を

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段80) 本心を確立せば
耳目など五官による欲望は、外部から侵入する賊のようなものであり、情欲や我意は本心 を迷わして妄想を起させる内部にいる賊のようなものである。かかる内外の賊がいて、絶えず人間を誘惑しようとしていても、本心・本性たる心の主人公が、常にはっきりと奥座敷たる心の中に端坐しておれば、内外の煩悩・妄想の賊は恐れて侵入することもできずに、遂に は家来となって主人公に服従するようになるであろう。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

外部情報よりも心の声を

インターネット、スマートフォン、SNSの普及により、私たちが接する情報量は格段に増加しました。

江戸時代の人々と比較すると、現代人が1日で得る情報量は、当時の人が一生をかけて得た情報量を上回るかもしれません。

人間は外部情報と内部情報に基づいて、思考し感じます。情報過多の現代では、ネットやSNSからの外部情報に依存して考えたり感じたりすることが多くなっています。

しかし、これは外部からの刺激に対する単なる反応に過ぎず、自分にとって真に有意義な思考にはなりにくいのです。

一方、内部情報は自分自身の考えや心の声から生まれます。自分の内面から湧き上がる思考の方が、現在の自分にとって必要な情報であることが多いのです。

しかし、外部情報が増えすぎると、内部情報を捉えにくくなり、外部情報に振り回されがちになります。

菜根譚の「本心・本性たる心の主人公が、常にはっきりと奥座敷たる心の中に端坐しておれば、内外の煩悩・妄想の賊は恐れて侵入することはできない」という言葉は、まさにこのことを指しているのだと思います。

菜根譚前段「外部情報よりも心の声を」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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