目次
今日の言葉
菜根譚より引用
前端28)功名と恩恵
この世で生活していくに当っては、何か功名を挙げるべきであるが、しかし必ずしも功名を求めなくてもよい。ただ大過なく世渡りができれば、それが立派な功名なのである。また、人に恩恵を施すことはよいことではあるが、しかしその恩に感謝されようとすることはよくない。人の怨みを受けないようにしていくことができれば、それが何よりの恩恵なので ある。
【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】
成功を求めない
「ビジネスを成功させたい」「人生に花を咲かせたい」と、より素晴らしい生き方を誰もが求めてしまうものです。
その成功への欲求が原動力となり、ビジネスを成功させたり、人生に花を咲かせられたら、確かに素晴らしい人生になるでしょう。
しかし、「成功できない自分はダメだ」と、成功欲求で自分を責めてしまうのであれば、菜根譚28段が示すように、大過なく過ごせる人生もまた成功なのだと考えられます。
大きな悩みや問題もなく過ごせることは、心の平穏をもたらすものだからです。
大きな功名よりも大過なく過ごすこと、人から感謝されるよりも人から恨まれないこと――
こういった選択肢があることを知れば、自分が納得のいく生き方を選べばよいのだと思います。
菜根譚前段「功名と恩恵」を読んで、そう感じました。
オススメの本
※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。
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