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妄想から想像へ

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段25)から元気と妄想
思い上って人をあなどるような態度をするのは、総てから元気のなせるわざである。これを克服することができて、そこにはじめて真正な気が現われてくる。欲望や利害得失の意識は、総て邪念・妄想によって生ずるものである。この妄心をすっかり消滅し尽して、そこにはじめて純真な本心・本性が現われてくる。
【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

妄想から想像へ

妄想とは、根拠のない主観的な想像や信念のことです。

自分自身の思考や心を深く見つめることなく、単に「こうしたい」「ああしたい」といった欲望から生まれる想像が妄想になるのでしょう。

自己の内面と向き合わないため、欲望と妄想は現実から遊離し、膨らんでいきます。

その結果、妄想と現実の間に溝が生まれ、ただ欲望や利益を追い求めるようになってしまいます。

しかし、その行動に深い思考や真の感情が伴わないため、一度欲望や利益を満たしても、すぐに次の欲望へと走ってしまうのです。

最終的には、自分自身を見失い、財産までも失ってしまう可能性があるのではないでしょうか。

人間誰しも、現実から目を背けて妄想につかることがあります。

しかし、妄想が生まれたときこそ、現実を受け入れつつ、自分の心の奥底にある「こうしたい」という純粋な想像にエネルギーを注ぐべきだと考えます。

そうすることで、本心が顕れ、心から納得できる人生を送れるようになるかもしれません。

菜根譚前段「から元気と妄想」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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