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相手に期待せずに自分で納得をする

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段52)感謝と報酬を期待するな 人に恩恵を施す場合には、心の内に自分が施すという意識すらなく、地を受ける者の感謝を期待することがなければ、僅かな地でも大きな恩恵に値するのである。これに反して、人に利益を与える場合には、自分の施した利益の計算をしたり、人からの報酬を要求したりする心があれば、たとえ多額の金を施したとしても、びた一文施したほどの価値もないのである。施もその心の持ち方によって、そこに大きな相違が生じてくるものである。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

相手に期待せずに自分で納得をする

例えば、あなたが電車内でご老人に席を譲ったとき、その老人が「ありがとう」も言わずに黙って座ったら、あなたの心はどんな反応をするでしょうか。

もしかしたら、「席を譲ってあげたのに、ありがとうも言えないのか」と不快な気持ちになってしまうかもしれません。

確かに席を譲ったのですから、「ありがとう」くらい言ってほしいと思うのは自然です。

しかし、せっかく良いことをしたのに「ありがとう」を言ってもらえなかったからといって、不快な気持ちになってしまうのは非常にもったいないことです。

最初、あなたが「席を譲ったほうがいい」と判断して席を譲ったのであって、相手からの「ありがとう」などの見返りは求めていなかったはずです。

その後になって、常識的に「ありがとう」くらい言えないのかという、否定的な感情が生じただけなのです。

そういうときは、「自分が席を譲りたくて譲っただけ」と考えてみましょう。

そうすることで、たとえ「ありがとう」の言葉が返ってこなくても、自分の心は良い状態を保てるからです。

自分の思考や行動が、感謝や見返りを求めるものでなく、自分自身で納得できているかどうかが大切です。

自分が納得して考え行動しているからこそ、相手に左右されない心が育つのです。

菜根譚前段「感謝と報酬を期待するな」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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