目次
今日の言葉
菜根譚より引用
前段43) 静寂と枯淡の境界
日々多忙な人生を送っているが、無事平穏な時には、あたかも風波が静まっているようなものである。かかる心の安静な時にこそ、人生の真実の姿がわかるものである。また、美食美声に心が奪われて華美な生活をしている時には、本来の心すなわち本心・本性はわからないが、淡泊な物を味わい、静かな声を聞いて、素朴で安静な生活をしていると、おのずから自己を反省するようになって、本心・本性を識得することができる。
【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】
静寂の時間を作る
インターネット、スマートフォン、SNSと技術が発展したことで、誰とでもつながれるようになりました。しかし、その代償として自分の時間を確保することが難しくなりました。
スマートフォンには絶え間なく通知が届き、その度にSNSやメールをチェックし返信する習慣が身についています。
本来自分の人生であるはずなのに、スマートフォンの通知によって行動が左右されてしまっている——これが現代の私たちの姿ではないでしょうか。
『菜根譚』では、心が静かなときにこそ人生の真実の姿がわかると説いています。私もそう思います。
情報化社会の現代だからこそ、他者とつながることよりも、自分自身とつながることの方が大切だと感じます。
そのためには、一人ひとりが自分と向き合う静寂な時間を持つことが必要不可欠だと考えます。
菜根譚前段「 静寂と枯淡の境界」を読んで、そう感じました。
オススメの本
※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。
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