目次
今日の言葉
菜根譚より引用
前段29)美徳と美風
何事にも心を配って精励することは立派な行ないではあるが、しかし余りに心配して度を過ぎると、心に余裕が無くなって、本性を養い心情を満たしばすことはできない。物事にさっぱりして欲が無いことは、これまた、けだかくて結構なことではあるが、しかし余りに枯淡になり過ぎると、人を済い世を利することはできなくなる。何事も極端にならないよう中庸を得ることが大切である。
【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】
理想に向かって1歩ずつ
人間の心には誰しも「こうしたい」「ああしたい」という理想や欲望が存在します。
理想がなければ大きな問題も起きずに過ごせますが、それでは人生に何も残らないでしょう。
一方で、大きすぎる理想を掲げると、それを達成するまでの間、心に余裕がなくなり、不安感が強くなってしまいます。
したがって、理想や欲望の存在を認識しつつ、1日1歩ずつ着実に理想に向かって進むことが最適だと考えます。
この意識を持つことが、中庸の道につながるのではないでしょうか。
菜根譚前段「美徳と美風」を読んで、そう感じました。
オススメの本
※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。
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