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相手の立場で叱り・褒める

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段23) 叱責と教導
他人の悪事や矢点を見て改めさすことは、よいことではあるが、しかし、その忠告や非難が余りに厳し過ぎてはいけない。その人がわが言を聞き入れることができるかどうかをよく考えて対応する必要がある。また、人に善いことを教えてこれを実行させる場合にも、余りに高遠に過ぎてはいけない。いかに善いことでも、それを受け入れて実行できないものであれば何にもならない。それで、他人の身にもなって、実行できる程度をよく考えて、わが言に従わせるようにしなければならない。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

相手の立場で叱り・褒める

最近、人間関係のコミュニケーションが難しくなっていると感じる。

人を叱ると「パワハラ」と言われる一方で、「褒めて人を育てましょう」という風潮がある。

しかし、叱ることをせずに褒めるだけでは、人は十分に成長できない。人は善悪の経験を通じて、自分なりの答えを見出していくからだ。

したがって、相手の間違いを改めさせるにはしっかりと叱り、素晴らしいところを褒めるべきだと思う。

そのときに大切なのが、相手の立場をよく観察したうえで叱り褒めること。

例えば、プライドをもって仕事している人には、叱るときは1対1で行い、褒めるときは皆の前で行う。相手が少し努力すれば達成できそうなことをアドバイスし、その結果をしっかりと称える、など。

結局のところ、相手の立場に立って叱り褒めないと何も伝わらないのだと思う。

叱ることも褒めることも、人を育てるための手段に過ぎないのだから。

菜根譚前段「叱責と教導」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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