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淡泊な日常を味わう

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段7)真味は淡味、非凡は平凡
濃い酒、肥えた肉、辛いもの、甘いものなどは、人が好んで飲食するが、これは偏味であって、ほんものの味ではない。真の味は、米の飯や水の如く、濃厚美味なものでなく、ただ極めて淡泊なもので、この淡味が味の極致なのである。これと同じように、神変不可思議なことを表わしたり、常人と異なったふるまいをするのは、奇人・変人であって、道を極めた至人とはいえない。道の人は、奇異な言動もなく、ただ至極平凡な普通一般の人である。 つまり、至人は偉大なる凡人といえる。

【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

淡泊な日常を味わう

一般的に、美味しいものは濃い味のものが多いと考えられています。

しかし、『菜根譚』では、米や水のような淡泊なものこそが味の極致だと説いています。

これは前段4句で紹介したように、濃い味も薄い味も全てを理解した上で淡泊なものを好む人と、味をまったく理解せずに淡泊なものを好む人では、その意味が全く異なります。

道を極めた人は、濃い味を理解した上で、敢えて淡泊なものを好むのです。

人生の生き方も同様です。豪華で華やかな生活があることを知りながらも、本当の精神的豊かさは、淡泊な日常の中に見出す味わいにあるのだと思います。

私たちも、至極平凡な中にある淡泊なものに意識を向けていきたいものですね。

菜根譚前段「真味は淡味、非凡は平凡 」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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