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非難する前に足下を見よ

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

412)川と海 川たちが一堂に会して、海を非難して、「我々は海の水に入って来る時、おいしく飲める水なのに、どうして塩辛く飲めないものに変えるのか」と言うと、海は皆が自分を責めているのを見てとって、答えるには、「入って来なさるな。そうすれば塩辛くもならぬだろう」人に見当違いの非難を浴びせるが、かえってその人たちから神益を受けている人を、この話は表している。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

避難する前に足下を見よう

きっと川たちは、流れる水が美味しく飲める水であることに誇りを持っていたのだろう。そのため、水を塩辛くしてしまう海を非難した。

しかし、川は海を非難したものの、自らの水の処理を海に依存していることを忘れていた。そこで海は、「入って来なさるな。そうすれば塩辛くもならぬだろう」と反論した。

この寓話を読んだとき、2011年3月11日の東日本大震災後のある出来事を思い出しました。

ある集会で「原発反対をSNSで拡散しよう」と呼びかける人達がいました。

しかし、その人たちはSNSのシステムを稼働させるために、日々どれほどの電力が消費されているかを考慮していないようだった。

原発に反対するのも一つの選択だが、その前に自分たちが日々消費している電力について考えることの方が重要だと、当時感じたことを思い出しました。

イソップ寓話集 の「川と海」を読んで、そんなことを感じました。

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