銀行預金がハッキングで盗まれたら

 私は事務処理のプログラムを組む仕事をしているので感じることがあった。それは銀行に預けているお金がもしハッキングで盗まれたらどうなるのであろうかということである。

 そんなことを考えているとこれが現実になった。日本でも53億円ほどがある銀行の口座から抜き取られ、海外の口座に移された。その金は転々と移動され追跡不能になり、とうとうどこかに消えてしまった。

 これは反社会集団によりなされたという噂が流れたが、追跡が不可能なので、その噂の真偽を確かめる方法はない。53億円は大金である。一つの口座がこの盗難の対象になったのか、それともその銀行の複数の口座が同じ被害に会ったのかは報道されていないので、知ることができない。

 私はもしかしたら外国政府がこの事件に絡んでいるのではないかとみているが私の推定も根拠が乏しい。そうこうしているうちに今度はカンボジャかどこかアジアの国の銀行の預金98億円が北朝鮮により抜き取られるという事態が発生したと報道された。

 これは最近のことなので覚えている人もいるのではないかと思われる。北朝鮮は勿論否定はするが、もしこんなことが可能なら、いくら経済制裁を課しても効果がない。

 私の銀行預金など微々たるものなので、これは全く他山の石であるが、将来的にこんなことが多発したらどうなるのか。そら恐ろしい。

 ところで第二次世界大戦の敗因の一つに日本軍の情報がアメリカの漏れていたことがある。もともと日本は平和な国なので、意識のどこかに犯罪などは稀有な事件であるという意識がいまだに強い。

 犯罪は例外的な事案として捉えているが犯罪率は日本でも上昇して来ている。殺人事件は日常茶飯事的に発生していて50年までとは全く違う。社会は安全という神話をぼちぼち忘れなければならない時期に来ているのではないか。

 銀行は個人情報を厳重に保護しているだろうが、ハッカーは愉快犯の側面があり厳重なシステムを破ることに快感を得るものだ。彼らはゲーム感覚で人に迷惑を掛けることを何とも思わない。

 そこで私は聞いてみた。先ず銀行。メガバンク2行、準メガ一行の責任者に面談して30分ほどずつ話した。結果は起こったときに判断するということだった。その人の暗証番号が誕生日だったり、住所をもじったものであったり、預金者側に落ち度というか過失があると弁償をしてもらえないし、そうでなくても100の保証はないと考えるべきである。

 そこで今度は金融庁の銀行局に電話した。電話の向こうの女性は「木で鼻を括った」ような対応に終始した。いわく仮定の話には答えようがない。あなた様のお話は意見としてうかがっておきます、など親切心、熱意など人として持つべき態度を全く示さない。彼女は回答をしないことを前提に話し、こんな人が官僚でいると日本国は一体どうなるのかと心配させた。私を躱すつもりが、全銀協を紹介した。

 ここにも電話した。こちらは少し温かみのある対応をしたが、結局それは銀行の判断で処理されるというもの。私が話しをした全員が想定外のことには答えようがないとのことを口にする。

 そう言えば東日本大震災が発生したとき、東電の原子力発電所が被害を受け、いまだに放射能が撒き散らされている。だからいまに太平洋が放射能だらけになると危惧されるが、あのときも想定外の災害だと言っていた。

 しかし調べてみるとあのとき発生した津波よりもっと大きな津波が近年何度もきていることが記載されている。想定外ではなかったのだ。因みに想定外だとする根拠はマグネチュードが9.0であったことだが、これも嘘だ。せいぜい8.3,4である。

 コンピュータ技術は年々向上している。それを良いように利用すると人のためにはなるだろうが、当然悪用する輩も出てくる。そんなことは目に見えているのにそれを想定し、対策を取るということを政府はしない。

 金融庁の女性のように仮定の話として打っちゃっておくのか。危惧を単なる意見として聞いておくだけに留めるのか。どうもこの頃は誠意のない人が多くなった。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です