アメリカで徴兵制度がなくなった訳

 

各国の兵士の数を調べてみると次のようになっている。

中国 300万人、インド 270万人、アメリカ 150万人、北朝鮮 140万人、

ロシア 140万人、日本(自衛隊員)26万人。

 これだけを見ると中国やインドが戦争で極めて強いと考えられるが決してそうではない。例えば中国とアメリカが戦争をすればアメリカが簡単に勝利を収めることには異論がない。

 戦争をするには兵士も必要だが、武器、弾薬、情報力、技術力、その他極めて多くの物資も必要である。

 ことに最近は武器がハイテク化して、それを使いこなすには高い熟練度を必要とするし、第一武器そのものの質や量が一番の問題となる。

 この点で中国はアメリカには及びもつかないほどレベルが低いので、戦争を挑もうとする気も起らないだろう。

 例えば中国とインドが戦争をすると仮定すると、戦費は勿論膨大に掛かるし、中国が勝ったとしても経済は壊滅状態になる。そして今の中国の世界に対する姿勢を勘案した場合、戦後の疲弊した中国を助ける国は皆無だろうし、自国の経済を考えたとき助けたくても助けられない。

 アメリカも第二次世界大戦クラスの戦争が起こった場合、経済はほぼ破綻するだろう。国力を考えると破綻することは免れたとしてもアメリカだけではなく、世界中の株価は暴落し、以後何十年か世界は大不況に陥って食料が手に入らない人が溢れかえる。

 即ち戦争とは利益を産まない行動である。戦争が起こったとしても極地戦で収まると考えるのが論理的である。だから大国同士は戦争をせず代理戦争をする。

 日本の自衛隊は極めて優秀で、潜水艦(海軍の主要武器)の性能はアメリカを凌ぐ。潜航深度が圧倒的で、何しろ航行するときの音が極めて低い。

 先日も中国の潜水艦が自衛隊の潜水艦に追い掛けられて尖閣湾沖でとうとう浮上させられてしまった。自衛隊の潜水艦はやろうとすればこの潜水艦を撃沈させることは容易だったし、中国の潜水艦を何十隻も撃沈できる能力を持っている。

 アメリカの戦闘機は世界一の性能を誇るが、自衛隊との模擬戦では自衛隊と互角の戦いしかできない。自衛隊のパイロットの技術力が高いからだ。

 陸上での戦闘では戦士の数が多いほど有利かも知れないが、陸上の戦闘の前に空軍同志の戦闘がある。ここではやはり戦闘機とパイロットの技術力がものをいう。

 徴兵制がなくなったのはこのような背景があるのだ。過去に経験のない人が戦士になっても全く役に立たない。例えば我々が戦闘機を操縦できるだろうか。

 戦争をするには熟達した武器使用技術を持っている戦士を多く持たなければならない。徴兵された人ではもう戦闘はできないのだ。

 日本の自衛隊が正式に軍隊となれば若者は徴兵されるおそれがあるとの論があるが、それは単に感情論である。

 上記のように徴兵制度を制定しても意味がないのだ。これは各国が徴兵制度を廃止していることからも分かる。

 今仮に自衛隊がどこかの国の軍隊から攻撃を受けるとする。自衛隊はどうすれば良いのか。ただ逃げるだけでは多くの自衛隊員が戦死するし、戦闘機や駆逐艦その他を失ってしまう。自衛隊は反撃することが法律上できないのだ。

 しかし彼らは自衛隊法を無視してでも反撃をする。そして責任者が罰せられる。どこか何かおかしくないのか。

 こんな法律はどうしても改正しなければならない。社会主義的な思想を持つ政党は反対するが、これはまやかしだ。

 かつて社会党の村山党首が内閣総理大臣になったことがあった。その前社会党は存在自体も反対であった自衛隊を認め、村山は観兵式を執り行ったのだ。

 もし日本で徴兵制が施行されたとする。そして軍隊に入るのを拒んだとするとどうなるのか。自衛隊員が強制的に拒んだ人を捕まえにくるのか、警官が代行するのか。徴兵制を施行すると言っただけで、誰もその党には票を入れないだろう。

普通の人はこんなことを知らないし、考えもしない。そして憲法改正に反対する。自衛隊員を殺害されても良いのか。自衛隊を解散させるのか。誰が中国の攻撃から身を守る任務に就くのか。警官か。少しものを知ってから自説を述べてもらいたいものだ。

 

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次の記事

国際連合と一路一帯