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相手が求めている事に反応すること

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

323)臆病な猟師
臆病な猟師が山の蔭深い森でライオンの跡を追っていた。大きな松の木の側で木樵に出会って、「森のニンフにかけてお願いだ。この辺りの洞穴に棲むライオンの足跡を知らないか」と尋ねた。ところが木が、「それは良いところへ来た。すぐにライオンそのものを見せてやろう」と答えたので、青くなって、奥歯をかたかた鳴らしながら言うには、「頼んだこと以上の親切は無用じゃ。足跡だけでいい、ライオンは見せてくれるな」
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

相手が求めていることに反応すること

親切心から、頼まれた以上のことをしてしまうことがあります。

しかし、それは余計なお世話かもしれません。

例えば、親切心で知人の相談に乗るとき、悩みの話だけを聞いてほしいと思っている人に解決策を提示すると、相手は反発することがあります。

わざわざ解決策を提示したのに、なぜ相手は反発するのでしょうか。

それは、相手が解決策を求めていないからです。

相手の欲求は、「悩んでつらい自分をわかってほしい」という「共感」であり「解決策」ではないのです。

その背景を理解せずに、親切心から悩みの解決方法を提示しても、相手の気持ちをわかってほしいという欲求が満たされず、反発されるのです。

相手が求めていることにだけ反応すること。

それが人間関係をスムーズに運ぶためには必要なスキルだと思います。

イソップ寓話集の「臆病な猟師」を読んで、そんなことを感じました。

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