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それは何の為の議論なのか?

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

223)産の軽さを競う豚と犬
豚と犬がお産の軽さのことで言い争った。四つ足動物の中で、あっという間に産を済ませるのは自分だけだと犬が言えば、豚が遮って言うには、「そんなことを言うが、目の見えぬ仔を生むじゃないか」物事は速さではなく完成度で判断される、ということをこの話は説き明かしている。
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

それは何の為の議論なのか?

この寓話は、お産の”軽さ”について、犬と豚が言い争いをしている。

犬は「四つ足動物の中で早く産むのは犬だけ」と主張。

一方豚は犬の主張に対して「犬は目が見えない子を産む。豚は目が見える子を産む」と反論している。

この寓話では、物事は早さではなく完成度で判断されると締めくくっている。

しかし、当初の議題は「お産の軽さ」についてだったはず。

一般的にお産の軽さとは、分娩時間が短く、お産が楽に済むことを言う。

そう考えると犬の「早く産む」が議題にあった回答なのに、豚は「産んだ状態」に論点を変えて犬を批判。寓話も豚の結論を結びにしてしまっている。

人間社会でもこういうことよくありますね。

議論がグダグダになるとき、そもそも何の為に議論をしているのかを忘れているとき。

目的を忘れてしまうから「自分の意見が正しい」とか「相手が間違っている」などの不毛な話し合いになってしまうことが多々ある。

会議の際は、議論の目的を忘れないようにしたいものですね。

イソップ寓話集 の「産の軽さを競う豚と犬」を読んで、そんなことを感じました。

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