五十肩の治し方

 突然五十肩になったことがありました。若い人には四十肩、五十肩はたいしたことのない病気とも言えないような病気もどきだと考えている人が多いでしょう。

 しかしそうではありません。とても辛いものなのです。痛いこともそうですが、そこにだるさが加わり夜も眠れなくなります。どちらかと言えばだるさの方が辛かった記憶があります。

 私の場合は左肩でしたので、車の運転や字を書くことなどに支障がなかった(私は右利きです)のですが、寝るにも左を下にしようものなら飛び上がるほど痛、だるいのです。

 だから治るまでは右を下にして寝るしかなかったし、車の運転は右手一本でしなければならなく、今考えると危険この上なかっただろうと振り返ります。

 もちろん治療を試みました。最初は整形外科に行きました。その時には骨格図に痛い場所を自分で書くのです。医師は私の右肩のあちこちを触り、ここは痛いか、それともここかと触りながら問診しました。だがどうも私に書かせた図を見ていないのか、見間違えたのか右ばかり触診します。

 医師の質問に「痛くない」とすっと答えていると、そのうち医師が怒り出し、「ではどこが痛いのか」と問うので、「右肩ではなくて、左肩だ。書いてあるでしょう」と笑い話のような光景もありました。医師は講釈を並べるだけで、治療効果は0。

 それでもう整形外科は止めてカイロプラクティックを訪ねたのです。そのドクター(正式にはdoctor of chiropractic = DC)はアメリカで公認の免許を取得した優秀な人で捻挫、ぎっくり腰など筋肉関係のトラブルは立ちどころに直してくれます。

 期待して行ったのですが、そこも駄目、ドクターは首を捻るばかりで、どうする手立てもありませんでした。もう一件のカイロプラクティックにも行きましたがそこはもっと駄目で、ただ痛いだけの治療でした。

 この四十肩、五十肩は原因が分からない病気で、そのまま放置しても1,2年で直ってしまうので、命に別状はないのですが、そんな辛い思いを長期間するのは耐えられません。

 そこで優秀な内科医に相談しました。そこでも原因は不明とのこと。しかし治すことはできると確約してくれました。

 治療法は簡単で患部にステロイド剤の薬液を筋肉注射で注入することです、注射はとても痛いのですが、病気には代えられません。注射をしてもらうと症状は軽減しましたが、まだ辛さが我慢できる程度にはなっていないので、もう一度その医師の元を訪れました。

 医師はあまりこれを使いたくないのだがと言って、もう一度だけということで再度ステロイド剤を注入してもらいました。

 その夜からです。痛みとだるさが一枚ずつ剥がれていくように、症状が軽くなっていきます。それでもそんな病気を抱えていない人と比べると辛い筈なのですが、今までの辛さと比べるとよっぽどましです。

 2,3日と症状が軽減していく気持ち良さはまるで天国へ連れられていくようで、鼻歌も出そうです。そんなことが続き、2ヶ月くらいで左を下にして寝ることもできるようになりました。

 結局完治するまで1年ほど掛かりましたが、これはあくまでも完治。注射を打ってからの2<,3ヶ月はまだ左肩に違和感はありましたが、その後は左腕が動き難いという程度で、苦痛はありませんでした。

 すっかり完治してからは動き難い腕を真っすぐに伸ばすリハビリを時々自分でやり、それから1年もう五十肩のことは忘れてしまいました。

 最近友人がこれになったので、早速その治療法を教えて上げました。その友人も思い余って私に相談したのでしょうが、私と同じ治療法を試すと良くなったと大変感謝されました。

 四十肩、五十肩になる人は案外多いのです。その時はステロイド剤を筋肉注射してもらう。これ以外に治療法はありません。

酒巻 修平

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