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今日の言葉
イソップ寓話より引用
137)蚊と牛
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
蚊が牡牛の角に止まって永らく休んでいたが、飛び去りぎわに、もう離れてもらいたいか、と尋ねた。牛が答えて言うには、 「お前が来た時も気づかなかったし、離れて行っても気づかないだろうよ」 いようがいまいが、毒にも薬にもならぬ無力な人に、この話は適用できる。
相手から興味を持ってもらうこと
なぜ、蚊は牛に「もう離れてもらいたいか?」とわざわざ尋ねたのだろうか。
きっと、蚊は自分が角に止まっていることで、牛が不快な思いをしていると思い、牛の感情をコントロールしているつもりだったのだろう。
でも、牛は蚊の存在にも気づいていなかった。
こういうことは人間社会にもありますよね。
例えば、会議で立派なことを言っているようで、実際には何を言っているのかわからない発言。
「自分はすごいんだ」というマウントを取るためだけの発言。
議論を深めるわけでもなく、自分の主張だけで終わる発言など。
会議の中で、毒にも薬にもならない発言をする人は、角に止まった蚊みたいな存在だと思う。
そうならないためにも、人から興味を引こうとするのではなく、自らの行動が自然と人の興味を引くようにならないといけない。そのための自己研鑽が大切だと思う。
牛の角に蚊が止まったときに、牛の方から「よくぞ、私の角に止まってくれました」と言われるようになれたらいいと思う。
イソップ寓話集の「蚊と牛」を読んで、そんなことを感じました。
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