塩分と熱中症

 最近30度以下の気温でも熱中症で倒れる子供が多くなった。それには何か理由があるはずで、そう考えるのが自然だ。

 

 我々は子供の時運動会やその予行練習で何時間も炎天下にいた。今ほど気温が高くなかったがそれでもとても暑かった。でも日射病(そのころは熱中症をそのように呼んでいた)で倒れる子供は稀だった。

 ところで私は味覚に対して自分の脳を信じている。美味しいものは体に良いし、拙いものは、食べず嫌いは別として、体に悪い。腐りかけのものは食べることができないほど不味い。

 関西では料理は薄味である。東京の方が味は濃い。東北地方に行くと昔はとても味が濃かった。どうも食物の保存と関係があるように思える。

 だが東北地方に胃癌が多く発生するということが言われ、塩分濃度を低くしたので癌も少なくなったのではないかと考えられる。だが胃癌が消滅したわけではない。塩分の濃度が癌の直接の原因になっているかどうかは解明されていない。

 しかし塩分少なめというのが今の流行だ。私は後期高齢年齢を過ぎて久しい。だが塩分は控えめにしない。丁度美味しいくらいの塩分を摂取するくらいにしているが、体のどこにも異常がない。

 塩分は体内に水分を保存する役目がある。水分が体内に少なくなると熱中症補備軍に入る。子供は活発に動き回るので大人より沢山の水分が要るはずで。ここで塩分の摂取量が少ないから、水分が体の中で不足する。

 そんな意見を医師にぶつけてみた。この医師は信用できる人で分からないことは分からないと言える人だ。人体の機構、機能で分かっていることは3%もないという意見の持ち主である。

 その人が私の意見に反対しなかったし、むしろ賛成の意見を述べた。医師は素人より体のことは良く知っている。その人が塩分の摂取量が最近は少なすぎると言うのだ。確かにどこを見ても塩分控えめ商品ばかりだ。

 商品を製造する人はその商品を食べる人の健康など考慮に入れない。売れれば良いのだ。食べる人は取捨選択をしなければならない。大体人の体はそれぞれだ。多少余計に塩分が必要な人と少なめが良い人がいるのは当たり前だ。だから脳があり必要量を教えているのだ。

 塩分も甘さも最近は控えめな食品が多い。何でも取り過ぎは体に良くないのは充分分かる。しかし駄目なのは摂り過ぎである。だが砂糖だけを舐めるなんてできない。

 塩だけを舐めるのも無理だ。しかしメキシコなどおつまみを買えない人で酒好きの人は塩を舐めながら、テキーラを飲む。実はこのことは理に叶っているのだ。

 アルコールは加水分解するので、酒を飲むと喉が渇くのは体内の水分がアルコールの分解に使用され、不足しているからだ。だから水を飲んで寝ないと特に高齢者は命の危険に晒される。

 塩分の取り過ぎは体に悪いのは事実だが、塩分をできるだけ取らないというのは行き過ぎの行為だ。しかし本には塩分は控えめが良いと書いてある。本を書く人は読む人の健康のことを考えているだろうか。

 かつてスポック博士という禄でもないアメリカの医師が赤ん坊は下向きに寝かせるべきだという本を書いた。それはベストセラーになった。だがそのようにされた赤ん坊が何人窒息死したか。本は売るために書くのであって、読む人が興味を持ってくれれば良いのだ。

 特に夏場は最近異常に熱い。塩分を多少多くとり、水を欠かさず飲むのが良いと思うが、減塩醤油を使っている人も多い。そんな人は学者や本の著者、あるいは食品メーカーを信じているのであろうか。

 塩分は控え目が良いと書いた人は実験したのであろうか。多分そんなことはしていないと思う。貴方が信じなければならないのは貴方の脳で、欲しいと思うものは食べれば良いし、美味しくない食べ物は敬遠すべきだ。

 塩分が少なすぎる料理は美味しくない。それはもう少し塩分が体に必要だからだ。何でも取り過ぎは良くないし、取らなさ過ぎも良くない。どうしてそんなことが分からないのだろうか。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

前の記事

村の船頭さん