紹介してもらった人

 何かの仕事をしてもらいたいのだが、やってくれる人の心当りがない。そんな時にはできるだけ似ている仕事をしている人に紹介してもらうことがある。

 これが案外難しい。紹介者がいくら信頼のおける人物であっても、紹介してもらった人が駄目なケースが多いのだ。紹介者は信頼できる人なので、紹介してもらった人も信頼できると思ってはいけない。

 紹介者は自分の観点で紹介する人を見るからこちらの希望とは全く違うケースが発生する。

 電気工事をしてくれる人がいなくて、前々から探していたのだが、雷の影響でクーラーが故障した。それでとても信頼している配管工事屋さんに電位工事屋さんを紹介してもらうことにした。

 電気工事をする人は60歳くらいの人だった。何となく信頼できそうで、これは良かったと思ったのだが、話しを進めているうちにこちらのことは全く考えてくれていないことが分かった。

 エアコンがもう寿命だから替えなければならないとのことだったので、そんなことはないと判定した。結局エアコンのメーカーから人を派遣してもらって調べてもらうと室外機の一部がやられているだけだと分かった。

 修理費は2台で2万円くらいだった。これが交換となると少なくても工事費込みで20万円くらいになる計算だった。その電気工事屋は仕事を作りたくて、エアコンが寿命だと言ったと思われる。

 配管会社の人とはまだ付き合っているが、その電気屋とは付き合うつもりがない。配管屋さんからすると仕事がすでにあってその電気工事屋さんを頼むときっちり仕事をしてくれるから良いと思って私に紹介したのだと思う。

 だが私はそもそも仕事をしてもらうかどうかをまだ決めていない。だから嘘を交えた営業手段が受け入れられなかったのだ。ここに観点の違いがある。

 公認会計士に弁護士を紹介してもらったこともある。契約書の作成をしてもらいたくて、依頼すると何と70万円支払えと言う。紹介者にあまりに高いからと値引き交渉をお願いしたら48万円ということで決着が付いたが、この弁護士は無能だった。

 紹介者の公認会計士も人柄に問題のある人物で、それを機会に取引を止めた。これは私のミスだ。人柄に問題のある人物に紹介してもらうこと自体が間違っていたのだ。

 過去に私が紹介した人が問題を起こしたこともあった。私は紹介した人物がやる仕事を自分でもできる能力があったので、私には真剣に対応したが、知らない人には無茶な仕事の仕方と料金を課したのだ。

 私はそれ以来人を紹介するのに、相手の要望をできるだけ詳しく調べ、紹介する人の能力と料金を大体伝えるようにしている。

 それからは紹介をするのに失敗したことがないが、本当に気を付けないとこちらまで無能扱いされ、人柄も疑われる。

 今はなくなったが、昔は結婚相手を紹介してもらうことが多かった。これは難しい仕事だと思うのだが、そんなことが好きで人を捕まえては紹介している。そうして経験を積み、ベテランになったおばさんたちが町内には必ずいたものだ。

 人を紹介する人も紹介される人も充分に気を付けなくてはならない。あなたに取って紹介された人は必ずしも良い人とは限らない。たまたま紹介されただけで、その人物の能力や人柄は自分で判定しなければならないのだ。

 間違っても紹介者にクレームを付けてはならない。そんなことをすると紹介者との縁も切れてしまう。紹介者も紹介する人物の長所、短所を充分説明して紹介しないといけない。下手をするとこちらの方も紹介した人との付き合いがなくなることもあり得る。

 会社を紹介する場合はもう一つ気になることがある。それは担当者の問題だ。以前は優秀な担当者がいたが、現在はその人に変って無能な人が担当しているケースがある。

 その場合は会社を紹介はするが担当者に付いては分からないから、そちらで判定してくれと念を押しておかなければならないだろう。人の紹介は難しいものだ。

酒巻 修平

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