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今日の言葉
イソップ寓話より引用
62)海豚と沙魚
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
海豚と鯨が戦っていた。争いは長びき、激しさを増すので、沙魚が現れて両者を仲直りさせようとしたところ、海豚の一頭が遮って言うには、「お前ごときに仲裁されるくらいなら、戦って殺されあう方がましだ」このように人間の中にも、数ならぬ身でありながら、乱に遭うと、一廉の人物だと思いこむ手合がいるものだ。
正しいことをしたければ、偉くなれ
イルカと鯨の争いにハゼには無関係だったはずなのに、なぜハゼはそれを止めようとしたのでしょうか。
おそらく、それはハゼの正義感からだったと思います。
イルカと鯨の争いを見かねたハゼが介入し和解を促そうとした行動は間違っていません。
しかし、ハゼには争いを仲裁する能力や器が足りなかったから争いを止められなかった。
イソップ寓話では、能力が無いにもかかわらず優れた人物のように振る舞う人ことを語っています。
逆に言えば、正しいことをするには己の能力を上げるしかないということにもなります。
「正しいことをしたければ、偉くなれ」
これは「踊る大捜査線」というドラマの台詞です。
自分が正しいと思うことを行う際、自分自身が問われるということを忘れてはならないと思います。
イソップ寓話集 の「海豚と沙魚」を読んで、そんなことを感じました。
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