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第3の道を見つけること

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

465)羊飼と肉屋
羊飼と肉屋が同じ道を歩んでいた。太った仔半が群からはぐれ、仲間に置き去りにされているのを見つけて、二人ともそちらへ飛んで行った。当時は動物も人間と同じ言葉を話したものだが、仔半は二人に、それぞれどのように自分を扱い連れて行くつもりかと尋ねた。そして誤りなく両者の職業を聞き知ると、羊飼の方に進み行き身柄を預けた。 「だって、あんたは町の人のために羊の群を屠殺する役だが、こっちの人にとっては、僕らが元気でいると満足なんだもの」【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

第3の道を見つけること

群れからはぐれた仔羊は、羊飼いと肉屋のどちらについていくか悩んだ末、羊飼いを選んだ。

確かに、羊飼いと肉屋の二者択一を迫られれば、長生きできそうな羊飼いを選ぶのは当然だろう。

しかし、最大の問題は、群れから離れた結果、仔羊の選択肢が羊飼いか肉屋かの二択に限られてしまったことにある。

もし仔羊に十分な知識があれば、自力で群れに戻るか、独立して生きていくという選択肢も考えられたはずだ。

第三の選択肢を考えもせずに、他者から一方的に提示された二択の中から答えを選ぶことは、実は最もリスクが高い。

このような仔羊の状況は、私たちの日常生活にも潜んでいる。

例えば、商品の購入を検討する際、「今日買いますか、それとも後日にしますか? 今日なら特別にお得ですが、いかがでしょうか」と言われることがある。

この質問は、すでに購入を前提としたうえで、今日買うか買わないかの二択に選択肢を絞っている。

この構造に気づかないと、知らず知らずのうちに商品を買わされてしまう可能性がある。

人生は常に選択の連続だ。選択を迫られたとき、二択しか見えない場合は、第三の選択肢がないか検討してみよう。

選択肢を見出す力は、ある意味で人生の自由につながると考えられる。

イソップ寓話集 の「羊飼いと肉屋」を読んで、そんなことを感じました。

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