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自分の強みが最初に狙われる

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

469)ライオンに欺かれた牛

ライオンが牛を見た。食べたかったが、角にやられるのが恐かった。恐怖を薬にしても空腹の病いは治らない。飢がライオンに勝ち、牛と渡りあうよう促したが、やはり大きな角は脅威だ。遂に飢の言うままに、つりの友情を装って牛にすり寄った。災いが眼前にある時は、勇気でさえ生む。力で勝つには危険が大きいと見た時には、密かに企みを事とするものだ。ライオンは言う。 「あなたの強さには脱帽です。美しさは感嘆のほかありません。その頭、お姿、おみ足、おん暗、何て素晴らしい。ただ頭の上に、何たるお荷物を乗せておられるのか。そんな役にも立たぬ鬱陶しいものは外しておしまいなさい。頭の様子が良くなりますし、重くもなくなって、良いことずくめの変化です。ライオンと平和にやっている時に、どうして角など要るのですか」牛はこれに従った。強力な武器を投げ捨てて、以後ライオンにとって扱いやすい、危険のない食事になった。このように、つりを隠した敵を信じると危険なことになるのだ。【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

自分の強みが最初に狙われる

人を騙そうとする者は、まず相手の防御力を破壊してから行動に移る。

例えば、泥棒が高度な警備システムを備えた家に侵入しようとする場合、システムを突破する方法よりも、システムを停止させる方法を考える方が賢明だ。

そのために、泥棒は家主に近づいて巧みに会話し、自ら警備システムを止めさせたり、警備員を装って点検と称してシステムを停止させたりする。

家主は高度な警備システムが稼働していることに過信し、そこを突かれて泥棒の侵入を許してしまうかもしれない。

泥棒であれ詐欺師であれ、彼らがリスクと感じる部分の破壊から始めることを知っていれば、自分の強みを壊そうとする人物こそが犯罪者だと事前に見抜くことができるだろう。

強みがあるからといって過信せず、強みを壊そうとする人物に警戒すべきだと思う。。

イソップ寓話集の「ライオンに欺かれた牛」を読んで、そんなことを感じました。

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