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今日の言葉
イソップ寓話より引用
369)薔薇と葉鶏頭
束の間贅沢をして落ちぶれたり死んでしまったりするより、細く永く生きる方がよい、ということ。 薔薇の隣に生えた葉鶏頭が、「あなたは何て綺麗な花なんでしょう。神々からも人間からも引っぱりだこね。あなたの美しさと芳しさが羨ましいわ」と言うと、薔薇は答えて、「葉鶏頭さん、私は束の間を生きるだけ。誰に摘まれなくても、馮んでしまいます。その点あなたは、いつまでもそのように若く、命の花を咲かせるのです」
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】
人生に求めること
葉鶏頭(ハゲイトウ)は、秋になると葉が赤色に染まる一年草です。
イソップ寓話では、ハゲイトウが薔薇の「美しい花」を羨み、薔薇はハゲイトウの「長く生きられる」ことを羨みました。
人生を「美しい花のように生きたい」のか、それとも「美しくなくても長く生きたい」のか羨むポイントは人それぞれでしょう。
ただ一つ言えるのは、「美しいままで長く生きる」という矛盾は人生にはあまりないということ。
何かを選べば、何かを失う。これが人生の摂理なのでしょう。
『イソップ寓話集』の「薔薇と葉鶏頭」を読んで、そんなことを感じました。
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