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名誉は分け与える

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段19)名誉や節義は独占しない
立派な名誉や節操というものは、とかくねたみを受け易いから、自分だけで独占せずに、少しでも人に分ち与えてやるべきである。そうすれば、人からの危害を避けて身の安全を保つことができる。また、恥となる悪い行為や評判というものは、人のにくみ嫌うものであるから、総て人に推しつけずに、少しは自分にも引き受けて同じく恥を蒙り責を負うべきである。そうすれば、いっそう才能を包みかくし、人格を修養することができる。 すべて完全無であることを避けて、才能をつつみかくし、徳を養うことが処世上、肝要なことといえる。【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

名誉は分け与える

大きな成功や優勝を果たした際、「苦しい努力のおかげ」と語る人と「周囲の支えのおかげ」と言う人がいる。

どちらの言葉も真実を反映していると思われる。

しかし、振り返った時の意識の向け先が自分にあるか、周りにあるかの違いがそこにある。

「苦しい努力のおかげ」と言う人は自分にのみ意識が向いているのに対し、「周囲の支えのおかげ」と言う人は自分の周囲にまで意識を広げられている。(もちろん、「周囲の支えのおかげ」と言うことで好印象を得たいという動機の人は別だが…)

結局のところ、人格とは意識のレベルがいかに高く、大きく広げられるかの差だと考えられる。

人格を高めていくには、自分だけでなく周囲にも意識を広げていくことが鍵になると感じる。

菜根譚前段「名誉は分け与える」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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