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陰陽の法則

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今日の言葉

菜根譚より引用

前段8) 静中動、動中静
広大な天地は、全く静寂で少しも動かないようであるが、実は陰陽二気の活動は、寸時も休息することがない。また日月は昼夜の別なく断えず運行しているが、その光明は永久に変ることがない。そのように、静中に動があり動中に静があって、動静が互いに調和して完全な活動をするのは、天地自然の現象である。それ故に、君子たる者はこの理を体し、閑散無事の時でも、とっさの場合に応ずるだけの心得がなければならないし、また、いかに繁忙な時でも、余裕のある風麺がなければならない。【引用元 講談社 菜根譚 著 久須本文雄】

陰陽の法則

陰陽を表す際、よく知られている図があります。

この図は、『菜根譚』第8段で述べられているような、陰陽の動きと、陰の中に陽があり、陽の中に陰があることを表現していると考えられます。

では、この図にはどのような意味があるのでしょうか。

私見では、この図は単に陰陽の動きを表しているだけで、それ以上の意味はないように感じています。

スピリチュアルに傾倒すると、この図を過度に解釈し、あたかも真理であるかのように扱う傾向がありますが、実際には陰陽の動きと、陰中の陽、陽中の陰を表現しているに過ぎません。

この陰陽の法則で重要なのは、平穏な時には常に心の準備をし、緊急時には心にゆとりを持つという、相対する物事や心構えを常に意識することです。

意識すべき内容は個々人の置かれた状況によって変わるものです。

常に相対性を念頭に置くことで、思考する際に物事の両面から中心軸を見出すような思考プロセスが生まれると考えます。

時代において重要なのは、真理を知ることではなく、真理を活かすことにあると思います。

菜根譚前段「 静中動、動中静」を読んで、そう感じました。

オススメの本

※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。

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