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冬まで長生きしたセミの結末

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

373)蟬と蟻
冬の一日、蟻は夏の間に溜めこんだ穀物を穴倉から引っぱり出して、乾かしていた。腹をすかせた蟬が来て、露命をつなぐため、自分にも食物を少し恵んでくれ、と頼みこんだ。 「夏の間、一体何をしていたのかね」と尋ねると、「怠けていたわけではない。忙しく歌っておりました」と蟬は答える。蟻は笑って、小麦をしまいこみながら言うには、「夏に笛を吹いていたのなら、冬には踊るがいい」
【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

冬まで長生きした蝉の結末

これはアリとキリギリスの寓話に似ている。

アリは冬に備えて夏の間穀物をため込んでいたが、セミは忙しく歌っていた。

冬が来ると、アリは蓄えた穀物を食べるが、セミは食べ物がなくなり困って、アリに食料を恵んでくれるよう頼んだ。

しかし、アリは夏中歌っていただけのセミを見て、「夏に歌っていたのなら、冬には踊るがいい」と相手にしなかった。

本来、セミは夏にしか生きられない生き物。

セミ自身も冬まで生きるつもりはなく、短い夏の間一生懸命に歌って人生を謳歌していた。

冬の食料を心配する必要などなかったのだ。

しかし、皮肉にもこのセミは冬まで生き延びてしまった。

その結果、食料不足という厳しい状況に追い込まれた。

こう考えると、短い夏を謳歌しながら死ぬセミと、冬まで生き延びて飢え死にするセミどちらの人生がより幸せに感じられるだろうか。

人間の人生にも同じことが言えるのではないだろうか。

イソップ寓話集の「蟬と蟻」を読んでこのように感じました。

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