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今すべきこと と 快楽の選択

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

63)弁論家デマデス
弁論家デマデスがある時アテナイで演説をしていたが、聴衆が少しも身を入れて聞かないので、ひとつイソップの寓話を語らせてほしいと頼んだ。同意が得られたので語り始めて言うには、 「デメテル女神と燕と鰻が道連れになった。川の辺りにさしかかった時、燕は空へ飛び上がり、鰻は水に潜った」デマデスはこれだけ言って黙りこんだ。すると皆が、「デメテルはどうなったんだ」と尋ねるので、答えて言うには、「お前たちに腹をたてていなさるのだ。国の問題をほったらかしにして、イソップの寓話なんぞを聞きたがるのだから」 このように人間の場合でも、しなければならぬことを等閑にして快楽を選ぶのは、考えの足りない人だ。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

今すべきこと と 快楽の選択

弁論家デマデスの寓話は、今の日本社会を表しているように感じます。

現在、電車内を見渡すとほとんどの人がスマホに没頭しています。

スマホで何をしているのかは確かではありませんが、多くが動画やゲームを楽しんでいるように思えます。

息抜きとして、動画やゲームを楽しむのは良いことだと思います。

しかしながら、本来すべきことを放置して、逃避のために動画やゲームをしてしまうと、「しなければならないことを軽視して快楽を選ぶのは、思慮の足りない人だ」の教え通りになります。

人間は誰しもが意志が弱く、今すべきことよりも、動画やゲームを楽しむ方が今の瞬間は楽になれます。

一方で、すべきことを放置し続けると、将来的な影響があることも、心のどこかで知っています。

スマホ時代では、するべきことを遂行するか、快楽を選ぶか、常に選択を迫られていると感じます。

イソップ寓話集 の「弁論家デマデス」を読んで、そんなことを感じました。

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