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自分に無いものを欲しがるか、あるものに気づけるか

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今日の言葉

イソップ寓話より引用

117)角を欲しがる駱駝(ラクダ)
駱駝が、角の自慢をする牛を見て羨ましくなって、自分も同じものを手に入れたいと思った。そこでゼウスの所へ出かけると、角を授けてほしいとお願いした。するとゼウスは、大きな体と強い力に満足せず、余分なものまで欲しがるとはもっての外、と立腹して、角をくっつけてやらなかったばかりか、耳の一部を取り去った。 このように多くの人は、欲が昂じて他人のものに目を使い、自分のものまで失うのに気がつかない。

【引用元 岩波文庫 イソップ寓話集 著 イソップ 翻訳 中務哲朗】

自分に無いものを欲しがるか、あるものに気づけるか

ラクダが、角を自慢する牛を見て同じものを手に入れたいと思ったのは、実際には角が欲しかったのではなく、自慢をしたいという気持ちがあったからです。

ラクダには「大きな体と力強い足」が与えられていたのに、それに気づかず、自慢をするためだけに角を欲しがったため、神は立腹したのでしょう。

ラクダのように、他人が自慢するものや、世間が賞賛するようなものを欲しがる気持ちは誰にでもあります。

例えば、メディアで「今年はこれが流行り」といった情報を受け取ると、その流行を持っていない自分がダサく感じてしまうことがあります。

自慢するためだけに欲しがる気持ちが強くなると、それがないと「自分がダメ」と錯覚し、やがてそんな自分が許せなくなり、自分を見失ってしまいます。

自分に無いものを欲しがる時、その気持ちがどこからやってくるのかを理解しておくことが大切です。

何かがないとダメだと思う時は、自分にあるものに目を向ける方が良いでしょう。

自分がダメではなく、今の自分のままでOKを出すこと、その上で次のステップを考えることが大事です。

純粋に自分を高めるためにその能力が欲しいと思うのであれば良いですが、他者からの賞賛を求めるためにそれを欲しがるのでは意味が違います。

他者に求めるよりも、自分にあるものに気づくことが先決なのです。

イソップ寓話集 の「角を欲しがる駱駝」を読んで、そんなことを感じました。

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