地球 - 神の隠れ家 2

神は太陽系を作ろうと太陽の周りを回る小さな団子を並べました。団子は最初柔らかくて小さかったのですが、そのうちくっついて来て、今のように等間隔に並んでしまいました。それは後で惑星と呼ばれるようになりました。

 仕上げに太陽系の全ての惑星に飾りを付けました。地球に月、木星にはエウロパとかガニメデなどという衛星です。でも水星と金星には衛星を付け忘れ、今でもそのままです。

 神はずるく自分が隠れ家にしている地球の衛星の月が良く見えるように、地球の1/4もの直径を持つように大きくしました。他の惑星の衛星はずっと小さいままです。

 それで太陽系は相当見やすくなったのですが、まだ気に入りません。それで彗星という太陽の周りを大きく回る団子を投入してこれで太陽系は大体完成しました。彗星の一つはハレー彗星と言われて太陽の周りを約76年で回ります。

 神は思っている以上にずぼらで一度やったことの手直しはしません。木星は早く固まって惑星になるとき、とても大きくなりました。それで、隣の団子群に引力の影響を与え、小さな団子は固まるとき、衝突ばかり繰り返して、そこには惑星ができませんでした。今では小惑星と言われている小さな惑星群が存在しています。ですから木星と隣の火星との間には大きな惑星はありません。

 神は実はあまり手際が良くありません。失敗も沢山しました。小惑星は小さいので他の惑星の引力などの影響を受けて本来の軌道を外れることがありました。外れた小惑星が地球や月に衝突して、粉々に割れることも時々起こりました。

 神はハレー彗星以外にも沢山の彗星を作りましたが、そのうちの小さなものはやはり地球や月、他の惑星に衝突しました。

 そんなものが地球に衝突すると地球は大きなダメージを受けます。大きな彗星や小惑星が衝突すると折角湧いて来た生物のほとんどは絶滅します。特に最近6600万年前には直径が10kmもある小惑星がメキシコと呼ばれる地域の端のユカタン半島にぶつかりました。

 この時のスピードは時速30万㎞ほどで、あとでチクチュルーブ・クレーターと呼ばれる大きな穴をあけました。穴の直径は180km以上にもなり、衝撃で恐竜やその他の動植物を大量に絶滅させたのです。

 吃驚した神はもしそんなのが陸ではなく海に衝突したらどのくらいの津波が起きるのは計算をしました。結果、津波の高さは300m以上となりました。そんなことになったら全動植物が絶滅するかも知れません。神は自分の楽しみがなくなると思い、その後衝突しないように注意をするようになりましたが、ときどき見つけ忘れて小さな衝突も起こりました。

 そんなジュラ紀を終了させた以前にも大きな衝突は度々発生したので、何度も動植物が絶滅しました。そうは言っても全ての種類の動植物が絶滅したのではなく、生き残った種類もあり、その種類が進化していきました。神は面白いと思って見ていましたが、絶滅の割合が多い場合、人間が時代の名前を付けました。

 古生代、中生代、新生代と称するようになったのです。恐竜を絶滅させた衝突より大きい衝突もあり、その時は非常に多くの種類が死に絶えました。中生代は神にも印象深い時代で、古い方から順番に白亜紀、三畳紀、ジュラ紀に分かられました。

 中生代のジュラ紀は恐竜初め、70%以上の生物種が絶滅して、時代も終了しました。人類が誕生し、発達する新生代に入ります。恐竜が絶滅していなかったら、人類は誕生しなかったし、今のように発展していません。神は想定外の事態が起こったので、狼狽はしたが、宇宙制作のやり直しはやりませんでした。

 神は昼寝が好きで、寝ているときに大きな衝突が地球でも起こることは考えられます。そんなときに備え、人間は防止策を講じていますが、いい方法はなかなか見つかりません。神が起きているときに衝突が起こりそうになれば、手で軌道を変化させて衝突しないようにできるのですが、100%の期待は持てません。

 でも良いこともありました。南アに4億年前に落ちた隕石が粉々になり、隕石の組成が散らばったことです。そのお陰で南アフリには、金・マンガン・クロム・白金・鉄などの大量の資源が残され、上手い具合に地下で生成されたダイアモンドも地上に出て来て、共に南アの経済を潤しました。

明日に続く

酒巻 修平

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