社長から見た社員 - ボーナス時の男性と女性

 昔はボーナスが沢山出た。税金を払うくらいなら社員に多額のボーナスを払って経費に計上した方が良いと考える経営者が多かった。

 我が社も年間10カ月のボーナスを出したことがある。何回かそんなボーナスをもらった社員が慣れっこになったとき、男性の社員と女性の社員の考え方に大きな違いが出てくる。

 女性は日ごろ自分の美貌度を初め、色々な点で自分と他の女性の比較を行っている。この評価が案外正しいのだ。

 大きなボーナスをもらったときに女性社員は自分の能力ではこんな大きな額を受取ることができないと考え、会社の温情だ、ラッキーだと考える。

 男性は最初に大きなボーナスをもらったとき以外、自分の働きではこの程度のボーナスは当たり前だと考える。

 社長から見ると女性社員の考えている方が正しい。会社は設立以来社長を初め社員全員で会社の基礎を築き社会の評価を上げてきた。社長も社員も会社という存在を前提として働いている。

 社員は会社の基礎の上に立って仕事をしている。男性社員はそれを忘れるから、自分を過大評価する傾向にある。

 社長としては女性社員に大きなボーナスを支払うことに心配はない。男性社員は当然と考えるので、次のボーナスはもっと大きな額を期待する。そんなことができる訳がない。可能であれなするのだが、会社を危うくすることができない。

 そんな男性社員の期待を会社が裏切る(即ち大きいボーナスを出したとしても前回と同様程度の額しか出さない)とその人は会社に不満を持つようになる。不満を持つとそれ以上頑張らない。

 それに対する対策はない。ただその男性社員の良識的な考えを期待するだけだ。勿論全ての男性社員がそうというものではない。自社が他社より多い金額を支払っていると他社に移籍しようとは計算しない。不満を残したまま勤め続ける。

 男性社員はしかし破壊力がある。それは戦闘力とも言えるだろうが、一時ことあれば寝なくても仕事を続ける。女性に比べると体力があり、残業が続いても音を上げない。女性社員は残業が続くと体が持たない。

 かくして男性社員と女性社員には長所と短所がある。しかし大きなボーナスを払うのは社長に取って快感だ。前日は楽しく嬉しく眠れないこともある。社員が大きなボーナスに喜んでくれればこれに勝る幸せはない。プライドも満足させられる。

 銀行はボーナスの額が大きすぎると社長に忠告するが、社長は大体頑固だからそんな忠告を聞く訳がない。

 自分を過大評価する男性社員が嬉しそうな顔もしなければ、社長はがっかりとする。もう次のボーナスの額を減らしてやろうと心に誓うが、次のボーナスの時もそんなことをしない。大きなボーナスを払うような社長はお人よしなのだ。

 人の行為が親切などの良い感情で行われているならば、その行為の結果を受取る側は少なくても相手の人の行為に感謝すべきだ。

 今会社は税金を減らすために大きなボーナスを払う会社は少なくなったと聞いている。残念なことだが仕方がない。

 時代は変わった。今も男性社員と女性社員の感覚と体力が昔と同じかどうかは知らない。今は男女同権と称し、男性と女性間に悪平等を強いる。

酒巻 修平

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