17-2-24のニュース裏読み - 米、メキシコ国境間に塀

これを正当な行為とする人と、良くないことだと真っ向から反対する両極端な意見がある。感情的に考えると真実が見えてこない。

 私の体験で恐縮だが、20年ほど前、私の会社はメキシコ人と取引をした。そのメキシコ人はそれまでもどこかの会社のセールスマンをやっていて営業実績を上げ、信頼できそうに見えた。

 その男とは取引は決して小さな額ではなかったので、慎重に取引を進めたが、その男は巧妙に嘘を付き、結局我社は大きな損害を被った。後で銀行担当者に聞くと、メキシコ人を信頼したのはあなたのミスだと笑われた。

 私は会社を興してから、多くのアメリカ人と取引をした。彼らは面白く(ジョークは下手)、仕事の量は多くないが、基本的に誠実で決して嘘は付かない。取引は楽しかった。勿論プロの詐欺師もいるだろうが、そんな人は極めて少ない。

 そのアメリカ人との取引常識がメキシコ人との間でも適用させた私に非があるのだが、たまたま会ったメキシコ人だけがそんな詐欺を働くのかどうか今も分からない。

しかしそれ以来メキシコ人とは取引を

 メキシコへ商用で出かけたときのこと。案内してくれた日本人運転手が交通違反で警官に摑まった。かれはにやにや笑いながら、警官と何やら交渉をしている。反則金の規定ではいくら払うべきか分からなかったが、彼は交渉の結果、500日本円で妥協した。

 そのときはその日の仕事が終わって車で1時間ほどの距離にある遺跡を見に行く途中だった。メキシコはそのころから交通は渋滞していて、1時間は渋滞がないことを想定した所要時間だ。

警官と案内役の交渉を見ていた若い私は図に乗って、その警官にある提案をしようと考えた。警官は英語ができなかったので、案内役が通訳してくれた(メキシコではスペイン語を使う)。

提案内容はその遺跡までパトロールカーで先導して欲しい。その役務料として10ドル支払うということだった。警官は案内役の話を聞いて、即座に提案を飲んだ。それからパトロールカーに先導された我々は40分で目的地に着いた。信号は全て無視だった。これは事実だが、他のメキシコ人警官も同様かどうかはわからない。

イタリアのフィレンツェに行ったときのこと。私の方に歩いてくる日本人がいて、その人に12歳くらいと8歳くらいのジプシーの子供が近寄り、軽くぶつかった。日本人は英語で謝ったが、その子供たちは何も言わずに立ち去ろうとした。

そのとき、イタリア人たちがそのジプシーの12歳くらいの少女を捕まえ、日本人から抜き取った財布を手に持っている。私は歩き去った日本人に、財布が盗まれイタリアの人が取り返しているよ。戻って返してもらいなさいと声を掛けた。

ジプシーの少女は自分の無実を主張して泣き叫んでいたが、イタリア人(そのときは5人くらいいた)は少女を絶対に放さない。襟を掴み、こいつらはアルメニア人のジプシーで悪いことばかりする。イタリアは迷惑を蒙っていると言っていた。

イタリアでは車に取り付けられたラジオは取り外し式である。駐車中にラジオを盗まれるからだ。聞くとやはり海外から非合法的にイタリアに入国した人たちの仕業だと説明してくれた。

難民は気の毒だ。しかしその人たちが切羽詰まって犯罪を起こすことも多いし、最初から犯罪目的で入国する人もいる。本当の被害者はその国の人たちであることも事実だ。

感情的に米、メキシコ間に塀を作るのは人権蹂躙だと言うのは易い。しかしその国に生まれた人たちの被害をどのように防止するかもまた大きい課題である。どうもエミグラントとして本国を離れ、他国で生活する人たちの平均レベルが低いことも私は知っている。

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酒巻 修平

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