駆落ち婚

男が女を好きになる、女が男を好きになる。どんな家柄が良くてもそうでない人を好きになることもあるし、頭の良し悪しもあまり関係がない。

 顔が良い女の人が必ずしももてるわけではなく、スマートでイケメンの男子も同じだ。恋には法則がない。しかし結婚は別だ。今後長い二人暮らしが待っているし、子供が生まれれば家族は増える。

 男が女に惚れて結婚したいが、女の両親が頑固反対している。それで二人は駆け落ちをする。こんなケースは後を絶たない。

 駆け落ちをした後、何とか二人は家計を立てて結婚生活を始めるが、このケースはいずれ別れる確率が非常に高い。

 二人は冷静な判断に基づいて結婚した訳ではない。将来の計画もなく、感情の赴くまま取りあえず同棲生活を始めたのだ。

 そこには将来の計画はないし、あったのは激情で、その激情は激情であるが故に感情の去るのも早い。

 そして男性は違う女性を求め、もう冷めた激情を取り戻すことはできない。離婚するか一生両者我慢をして同棲生活を続けることになる。

 そんな例を嫌というほど見た。昔の人は離婚を極端に嫌ったので、男女の相性を冷静に判断した。見合い結婚の離婚率が低いのもそうだし、社内恋愛が上手くいくのも分かるような気がする。

 恋愛の末結婚に至る幸せは何ものにも代えがたい。それはそれとして結婚生活は長く、その間に良い時もあれば悪い時もある。恋愛時の心の高まりはいずれ消え、冷静な普通の生活が待っている。そしてその生活の期間は恋愛期間の何十倍も長い。

 両親が正常な人であれば結婚に反対する正当な判断がある。相性が悪いかもしれないし、双方の家格が違うこともある。

何度も言うようだが、例外は勿論ある。末長く楽しい結婚生活を送れる人もいるだろうが、それはあくまで例外だ。自分たちが冷静に観察して例外なら、駈落ちして結婚するのもいいだろう。

 しかし、普通は子供が生まれればおじいちゃんおばあちゃんが何くれとなく面倒を見てくれるだろう。七五三のお祝いもくれる。小学校、中学校、その都度おばあちゃんたちは見守ってくれている。

 駈落ち婚はそれらを皆排除する様式である。もし駆落ちをしなければならない状況に置かれたら、駈落ちするのもいいだろう。しかしその後何とか父母と仲直りするという冷静な気持ちをどこかで持たなければならない。

 人は一人では生きていけない。誰かの世話になるなら、先ず両親だ。駈落ちはその両親の援助を全て排除する様式である。

 両親が犯罪者ならいざ知らず。そうでなければ両親に頼るのが一番だ。何故ならあなたを一番好きなのは両親だからだ。

 私は世間のことを気にせずに生きてきた。しかしいつも両親には感謝してきた。私をこんな楽しい世の中に生んでくれたのだ。生まれなければこんな楽しいことを経験することもなかった。

 駆落ち婚はしない方がいい。しかし例外もある。あなたが例外だと証明できればそれもいいだろう。

酒巻 修平

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