節税対策 ー 税理士

個人企業であれ、会社であれ、あるいは企業を営んでいないサラリーマンであれ、税を支払う義務があり、これは避けて通れない。税収がなければ国家は営めないので、国民が税を支払うことは憲法でも義務付けられている。

 税は一般的に収入の多い方が率が高くなっているので、収入が多い会社や個人では節税対策は欠かせない。節税と脱税は全く違う処理であり、脱税は刑法違反であるのに対して、節税をすることは納税者の権利である。

 個人や個人企業では少し勉強した人は税金を支払うための申告、即ち税務申告を自分でする人もいるが、大概は税理士に依頼する。その方が却って経費の節減になるし、頭から煩わしさを払拭することができる。

税務申告は国民に与えられた権利である。申告制度がなければ江戸時代のように政府の恣意的な判断や計算根拠に基づいて税が課せられ、国民はその税額に異議を唱えることもなく支払わなければならない。

 申告は納税側が行うので、それに異議があるなら税務署あるいは国税局が異議の根拠を示さなければならない。即ち申告の一部が正しくないとするなら正しくないと証明する義務は税務署が負う。これを挙証責任という。

 挙証責任がどちらにあるかというのは重大なことである。例えばタクシーに乗り、領収書をもらうのを忘れた場合、支払った金額を経費(これを税務上損金という)として計上すれば良い。領収書があることが損金として認められる要件ではないのだ。それがおかしいと税務署が思った場合、税務署は不正であるとの証明をしなければならない。

 顧客を接待した場合などもそうだ。領収書の宛名に会社の名前を書かなければ税務処理として損金として認められないと思っている人が多い。この考えは上記の通り違う。必ず認められる。但し、会社が業務の一部として要求するのなら、それは税務関係の処理ではなく、その経費を使った社員が自分のためでないと証明するためのもので、単なる会社のルールだ。

 できの悪い税理士は挙証責任が税務署側にあるということも知らない。理由はものを考えずに、税務署の要求に盲目的に従っているからだ。税務署側としては挙証責任が企業側にあると誤解してもらった方が何かと好都合だ。税収が多くなる。

 どんな仕事であってもまともな人は10人に1人くらいしかいない。私も何人もの税理士を雇ったが、ほとんどが駄目だ。雇ったからにはこちらが料金を支払うのに、税務署側に立ってものを考え、処理をする税理士が多い。そんな税理士はさっさと依頼を停止し、別のまともな税理士を雇うことをお勧めする。

 勿論長年頼んできた税理士を解雇するのは気が重いだろうが、そのためにどれだけ不必要な税金を支払ってきたか分からない。経営者はやらなければならないことはやる。この決断ができない人は経営者向きではない。

 また税理士も人だから間違いもある。我が社が依頼した何人かの税理士もほとんどが間違いを犯した。それは税務処理の方法を知らない場合もあるし、単なる単純ミスの場合もある。

 税務署の顔色を見ながら会社の税務処理をする人が最悪だ。それなら税務署から報酬を受ければ良いと思う。責任感が薄い人にこのタイプが多いようだ。

 税務署は人(この場合経営者)は嘘を付くという考えを持ち、だから余計目に税金を取るようにしている。これでは正直な人が馬鹿を見るだけだ。節税はきっちりとやらなければならない。

 税理士が適当な仕事をやる理由は二つある。一つは怠惰な仕事をする方が楽だからだが、もう一つは経営者がそれを許すからだ。

 経営者は事業を始めたときから勉強の連続だということを忘れてはならない。その中でも一番大切なものの一つが税務関係であろう。勉強をしていれば税理士が怠惰な仕事をしているのが分かる。おかしい税務処理を勧める税理士は即座に辞めさせる。

 全く何も知らないで他人に仕事を頼むのは丸投げと言い、一番してはならないことである。税理士、弁護士、社会保険労務士、全てを監督しながら仕事を依頼すれば怠惰な仕事を彼らはやらなくなる。

 私はこの20年ほど税務調査の立ち合いを税理士にやってもらったことがない。費用も掛かるし、同業的な慣れ合いが、税務署と税理士にあるので、言いたいことも税理士が言い難いからだ。

酒巻 修平

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