日本の魚は何故旨いか

日本の魚は世界一美味いとされている。これは日本人の身びいきもあるかも知れないが、最近が外国人もそう言うので、世界一でなくても相当美味しいことは事実だと思われる。

 その魚を人が食べるのだが、その前に大きな魚が小さい魚を食べ、小さな魚はプランクトンを食べる。更に動物プランクトンは植物プランクトンを食べる。このことを食物連鎖という。

 海の植物連鎖はそこで終わると考えていいだろうが、そうすると植物プランクトンは何を食料にしているのだろうか。

 地上では植物は根から水分や栄養素を取り入れ、葉は酸素を吸収する。これと同じことが海中でも行われているのは不思議ではない。

 海中には酸素、塩分、水、ミネラル分があり、植物プランクトンはそれらを吸収する。酸素は塩分、水はどこでも似たり寄ったりだが、ミネラル分は違う。

 塩分やミネラル分は川を通じて山から運ばれてくる。だから海の水は少しずつではあるが、だんだん塩辛くなってきている。ミネラル分はどうであろうか。

 このミネラル分が魚の旨みの違いを作る。山では樹木や草が生い茂り、落葉となって地上に積もる。その積もった落葉が土や雨、風で腐り、それが水で流されて川を経由して海に入る。

 そのミネラル分を最終的には魚が体に入れるのだが、木や草の種類でミネラル分が違う。

 もともと日本では落葉樹が今より沢山生えていたし、草も大多数が落葉性である。落葉樹は常緑樹より種類が多い。その多様な種類の落葉樹から落ちた葉は混じり合って海に注がれ植物プランクトンなどに吸収される。

 日本でも木が伐採された後には植樹されるが、経済性を考えて、落葉樹を伐採したあとには針葉樹が植えられた。針葉樹からは落葉が少なく、土壌に染み込むミネラル分は少ない。今より落葉樹がずっと多かった江戸時代やもっと前の時代の魚はきっともっと美味しかったに違いない。

 ではどうして日本には多くの種類の落葉樹が多いのだろうか。それは地表に存在する岩石や気候などに左右される。人口的に植樹すればどんな木も生育するが、自然では最適の環境を求めて自分に適した土壌にもともと生える木が決まっている。

 そんな訳で、多種の草木が生い茂りその落ち葉のミネラル分が支障なく海に運ばれると魚は美味しくなるのだ。だから食物連鎖は土壌を構成する岩石から始まる。

 その岩石はもともと各国で違う。それに気候により生育する木も違う。日本は元々美味い魚を食べられる環境にあったのである。

 しかし最近は森林も疲弊し、道路は至る所に作られ山からのミネラル分が運ばれる障害になっている。

 韓国は森林があるとき大々的に伐採され、その後植林もされていないところが多い。だから山から運ばれるミネラル分が少なく、韓国沿岸で取れる魚は日本のものより味が落ちる。

 ただし土壌そのものは日本よりいい。だから美味しい野菜などが生育いて、朝鮮人参や白菜など日本のものと比べると質がいい。

 勿論こんなことは天然のものにしか通用しない。人口的に作られる魚や野菜で早く大きくさせ、病気に掛からないようにする薬剤を与えられているものは不味い。

 植物連鎖は岩石より始まっている。

 酒巻 修平

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