新型コロナ - 行政の方針の軸足が移動した

 14世紀にヨーロッパを襲ったペスト以来の微生物による社会の混乱を引き起こした今回の新型コロナウイルスによる肺炎は経済と健康に甚大な被害をもたらしている。

 人や行政はそんな大きな社会の混乱を経験していないので、それに対抗する手段を考えられなかった。少し前にはサーズやマーズがあったが、それは短期間で終息したので、社会に大きな被害を加えなかった。

 だが今回の新型コロナによる肺炎はちょっと違った。サーズもマーズも病原菌による病気だが、マスコミはまだ報道すべきあるいは視聴率を稼ぐソフトが豊富にあり、あまり報道しなかった。

 だが時代は移り、今やテレビは暇な主婦や老人、子供にほぼ限定された娯楽手段に落ちた。優秀なソフトを制作しても見る人が限られているので、スポンサーが付かない。視聴率も限られている。

 今回のコロナ事件はそういう意味ではテレビ局に取って視聴率を稼ぐ格好の番組を作る手段になった。テレビは無知な視聴者に恐怖を煽ることで凌ぐことができたのだ。

 もともと毒性が弱いウイルスは感染力が強い。それはウイルスが自己のDNAの継承を自然に考えているからだ。

 このウイルスも毒性が弱く、従って感染速度が高い。それは感染者数と死者の数字を比べればすぐに分る。日本ではいまだに死者数が1000人を切っている。

 即ちテレビは視聴者に過剰な恐怖心を与えたのだ。もちろん警戒はしなければならないが、過剰であると社会的に経済的に大きな問題を抱える。

 毎年3000人以上が亡くなるインフルエンザに対して、人は大きな恐怖心を持っていない。交通事故も同様だ。

 行政は経験がないからやはり病気に過剰に反応した。外出を規制し、経済は大打撃を受けた。だが時間が過ぎて行くに従ってこの肺炎に過剰に反応してはならないと思い始めた。

 東京都は余剰金をほとんど使い果たしたし、国家も大きな痛手を被った。国家は資金を国民に与えてもまた国内に還流するからやりようがあるが、東京都が出した資金は必ずしも東京都に還流しない。

 東京都はもうこれ以上資金を拠出しないだろう。政府は資金の還流という状況を見てまた資金を出す可能性がある。現に持続化給付金の支給対象を広げたし、更なる資金の拠出があるかも知れない。

 このところコロナによる死者があまり増加していない。それを考慮した東京都は外出規制をほぼ解いた。来年に予定されるオリンピックも考慮に入れなければならない。

 病気に付いては表面上警戒を解かないが、それはジェスチャーだろう。今日からイベントの参加人数を5000人以下とした。だがこれにはどういう意味があるのだろうか。

 10000人では感染が拡大するのか。5000人でも10000人でも同じように思えるのだが。2か月ほど前なら5000人集まるイベントは遠慮してもらいたいとの要請があっただろう。

 即ち行政は病気を退治することから経済を守ることを優先したのだ。この病気に対しては二つの面、病気の蔓延防止と経済活動の維持という対策が必要だった。だが今までは病気の蔓延はできるだけ防ごうとしていたが、病気はそんなに多くの人を死亡させないことが分かったのだ。

 今日の東京都の感染者は240人と越えていると報道されているが、それは大きな間違いだ。正しくは感染確認者の数が240人だとすべきなのだ。

 4月で感染者が200人を超えた時の検査人数は950ちょっと、だが昨日などの検査数は3400人であるから、当然感染者とされている人の数は増加するだろう。だから感染者ではなくて感染が確認された人の数が240人なのだ。

このところで今まで人気が高かった安倍首相の支持率が大きく低下した。それはそうだろう。病気にあたふたとしただけで、有効な手を打たなかったから仕方がない。

 検査人数を毎日400万人にするように病院や自衛隊、警察などを総動員して検査を行い、2回陰性だった人には陰性確認証などを発行する。その人たちは自由にどこにでも行ける。

 人が集まる場所では陰性確認証を参照して入場を許可するなど、大きな規模ではやり様がいくらでもあったはずだ。

 これからは経済も回復するだろう。そしてそれが病気の蔓延を大きくさせなければ経済は復活する。オリンピックも普通に開けるだろう。

 報道機関の報道は信じることができない。言わなければならないことを省くし、だいたい真実を見極める目がない。ほとんどの報道機関は左翼で政府にいつも批判的だ。ネットで流れている情報も取捨選択しなければ真実に到達しない。そんな時代に我々は生きている。

酒巻 修平

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