20年間の書類を整理して分かったこと

私は長年会社を経営しているが、この度不必要になった書類を一挙に整理することにした。必要なものとそうでないものを選り分け整理するのは大変な作業だが、その過程で色々なことが分かり自分自身でとても参考になったことが沢山あったので、書いてみたいと思う。

1. 会社では毎日仕事をする。コンピューターにだけ残しておくものもあるが、書類にしておくほうが読み易い。だから不要になった大量の書類を捨てなければならない。毎日毎日の仕事量は少ないけれどそれが溜まると総量はいかに多いかが分かる。「文字通り塵も積もれば山となる」だ。私生活でも同じだが、毎日毎日何かすればそれが重なると大きな仕事に繋がる。

2. 20年分の書類を整理するのは大容量の仕事をするのと同じだ。やっているうちにこつが飲み込めて要領が良くなる。必要なものと不必要なものを選り分けるのは当然だが、ホッチギスで留められているものはこのホッチギスを外さなければシュレッダーが痛む。書類のサイズもばらばらだ。こんな諸作業を闇雲にやってはいけない。効率よく、無駄がないやり方を考えてやると作業時間が大幅に短縮する。

3. 家の中には思った以上のスペースがある。我が家も狭いが、整頓すると書類やその他のものを保管するスペースは充分に確保できる。

4. ファイルにある記録は壮大な失敗の記録であった。今も会社は存続しているので、失敗を超える成功もあったのだろうが、数からいくと失敗の数の方が成功の数よりずっと大きい。

5. 人の性格は変わらない。欠点は死ぬまで欠点だし、長所もそうだ。だから自分の欠点は誰かに補ってもらわなければ失敗は止まらない。

6. 取引している会社は今考えるといいところもあればそうでない会社もある。約束を守らない会社は永遠に約束を守らないし、こちらに迷惑をかける。こんな会社と取引をしてはならない。私生活でもそうだろう。例えば約束の時間に来ない人は駄目だ。結局はこちらがいつもその悪い影響を受ける。

7. 私の会社は不思議と銀行から必要資金の全額を借りることができたので、お金には困らなかった。そのわが社にお金を貸して欲しいと申し出てくる会社が後を絶たなかった。そしていつも情にほだされてついついお金を貸した。しかしお金を銀行から借りないで、他の会社などから借りる会社が上手く行ったためしがない。倒産、破産、消滅なはもっと悲惨だ。もう後の事業もまともな生活もない。

8. 日常の業務の中でファイルや事務用品を使うことは非常に多い。そしてそれらは用済みになれば捨てられる運命だ。だから最初からそんな先のことを考えて事務用品は買わなければならない。オリンピックの跡地をどうするか議論になっているが、そんなことは昔から分かっていたことで想定外だとの言い訳は通じない。

9. 社員の中には必ず会社を裏切り仇をなす人間がいるものだ。そういう人がいれば何とか知恵を使って馘首しなければならない。案外実力があり一見会社に貢献しているように見えるが少し長い目でみればその人がいる所為で会社は大損害を被る。これは何も会社に限ったことではない。付き合っている人の中にはそういう人が紛れ込むことが多い。そんなときは思い切って付き合いを止めた方が先々のことを考えると得策である。こんな人を反ぜい動物と言う。

10.金のない会社と取引をするのは止した方が良い。融通が利かないし、金がないので、必要な仕事ができないことも多い。会社は結局儲けるためにやっているのだから、儲かってない会社は社会悪というのは言い過ぎかもしれないが、税金も払わないし、社員は可哀想だ。社員はさっさと退職して別の会社に就職した方がいい。厳しいがこれが現実だ。

11.男子社員にはそれ相応の給料とボーナスを出せばいい。過分のことをすると最初は喜ぶがそのうちなれて、その過分な給与やボーナスは自分が良い働きをしたからだと錯覚する。ところが女子社員に過分のボーナスを上げると会社に感謝する。それはいつも自分を自己評価していて、過分のボーナスは会社からのプレゼントだと思っているからだ。彼女たちは会社を辞めないし、一所懸命頑張ってくれる。勿論例外もある。

12.一所懸命やっていると必ず助けてくれる恩人のような人が現れる。その人たちは非常に誠実で自身の企業も業績がいい。そんな人を何人集められるかが勝負と言えるが、一朝一旦にはいかない。長い間の誠実な行動が求められる。

まだまだあるが、人の一生は長いようで短く、短いようで長い。

酒巻 修平

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