医学とは何だ

 医学とは病気の原因とその治療法の研究あるいは臨床行為と定義しておきます。この定義は不正確かも知れませんが、そんなに外れてもいないでしょう。

 今コンピューターで調べたのですが、肺炎の原因はウイルスや細菌が体内に侵入したことによると書いてあります。これは正しいでしょうか。それではそんな細菌が体内に侵入すればどうして肺炎になるのでしょうか。

 不整脈という病気があります。正確にはこれは症状ですので、病気の名前は心臓病というのでしょうね。その代表格が心房細動ですが、コンピューターではきっちりとして原因が書いてありません。それは肺静脈(一番綺麗な血が流れている血管)から余計な電気信号が発せられて、心房がその電気信号を受けて余計な電気信号を心室に送り、心室が不定に脈動する症状です。

 それではウイルスが侵入したらどうしてウイルス病(風邪や肺炎など)になるのでしょうか。ウイルスが侵入しても風邪を引かない人もいますし、引かない時もあります。

 本当の病気の原因はもっと深いところにあるので、ウイルスが侵入したことが病気の原因とは言えません。今医学で原因と言っているのは症状が発生する過程です。ウイルスが入ってくる過程を経て病気が発症するのです。

 過程を調べ明らかにするのは簡単ではないときもありますが、病気の本当の理由、原因を解析することとは大きく違います。誰もそんなことをやろうともしていないように思えます。

 即ち現在の医学は病気が発症する過程の追及とその阻止を目的としています。整形外科が扱う怪我は違います。これは原因がはっきりしていて、従って病気の根本的な治療が可能になっています。

 病気の原因が明らかにされていないと病気の治療は不可能です。ウイルスや細菌が体内に侵入することが理由の病気は理由がはっきりしているから、治療ができます。細菌を死滅させれば、あるいは数を減らせば病気は治ります。しかしこれは病気の本当の原因を消滅させることとは違います。ウイルスがどのように体に病気を起こさせるかを解明し、それの機序を消滅させなければ病気の本当の治療とは言えません。

 遺伝病もそうです。遺伝子の異常が理由で病気になるケースではその遺伝子を正常な遺伝子に取り帰れば病気が発症しませんが、それはまだできていません。

異常な遺伝子はではどうして、どのような過程を経て病気を発症させるのかそれが分かれば先天性の病気も治療が可能なのですが、この研究が全くされていません。

 その研究を進めるには人とは何であるか、どのように人体が制御されているかを考えなければならないでしょう。そしてその前に生物を定義し、そのあり様の解明が必須です。

 生物とは自己複製する系であると私は定義します。人は生物の一種なので、人も自己複製する系であり、そうだとすれば生物は自己複製するために生を全うしていると言えます。

 自己複製するには自分自身の体も自己複製しなければなりません。それが新陳代謝で古い細胞と新しく生産した細胞を交換します。人は新陳代謝することにより生きているのです。新陳代謝の終了が死です。

 人はただ脳が異常に発達して生物で、自己複製すると同時に脳を利用、使用することも生きる目的になりました。だから人の制御機構の研究は脳およびそれ以外の部分の両方を対象にしなければなりません。

 人の体は電気信号で制御されたデジタルーアナログの総合体であるというのが私の仮説です。これは証明されていないので、仮説に留まっていますが、もしそうでなくても人(他の生物も同じ)の体はどのようになりたち、どのように動いているのかを解明しなくてはなりません。

 この解明が進めば病気とは何であるか、その原因は何か、あるいは何故病気というシステムが存在するのか、そんな根本的な事象が明らかになってくると思います。

 現在こんな研究がなされていないとするとそれは科学の新しく大きなテーマを提供することになります。研究の価値や成果は大きくそれは人類の喜びに貢献するでしょう。

酒巻 修平

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