経営講座 -事務- その2

私が学校を出て会社に入ったころは今のようなデジタル方式の電気計算機がなかった。計算はそろばんか手回し式の計算機を使っていました。そろばんはまだ存在しているので誰もが知っているでしょうが、手回し式の計算機はもう姿を見ません。

 その計算機といるのは例えば6x7の計算をするときにまずカーソルを6の目盛りのところに合わせ、回転式のハンドルを7回まわすと42の表示が出てくるというレトロなものです。だから回す途中、3回まわしたときは18、5回まわすと30が表示され、目的の表示を見るためには7回まわすのです。

 それがカシオ電機かどこかが電気式の計算機を発売し、それが大変便利だったので、あっという間に旧式の手回し式の計算機が駆逐されてしまいました。

 海外との通信も同様な過程を経てきました。最初はコードブックという略号解読書が用意されていて、例えばAOPWYは「We shipped the products」という意味を表したのです。当時海外へ電報を送るには大変料金が高く(確か5文字単位で課金された)上記「We shipped the products」という23文字を5文字に略して電報を発信したのです。そうすると電報料金は1/5で済み、経費が助かるということだったのです。

 それからテレックス、ファックスと進んでゆき、現在はほぼメールが使用されていると思われます。まだファックスを利用している会社もあるようですが、メールが登場してから20年も経っていないように記憶しています。

 また全ての書類は手書きでしたので、間違うと最初からやり直し、だから英語の通信文などは担当者が作成し、英語の堪能な人が添削する。そんな二重、三重の作業をやっていました。

 今はエクセル、ワードを使い間違いという概念がなくなりました。しかしこれにも欠点があります。間違っても最初からやり直す必要がなく、間違いを変更とか訂正という言葉に置き換え、簡単に修正ができます。逆に考えると間違いがとても多いようだし、文章も下手で、子供の作文のようなものもあります。

 このように事務作業が機械化されたお陰で大幅に作業時間が短縮されました。メールアドレスがあれば1億通のメールも瞬時に送信されますし、プログラムを作成しておけば、複雑で間違いが起きやすい書類の作成も簡単にできるようになりました。

 しかし何事にも欠点があるものです。もしプログラムの組み方のどこかに間違いがあればそれに気づくことなく、膨大な資料全てに間違いが存在することになります。それに資料を作り加工するには先ず元資料の入力をしなければなりません。これを怠った社会保険庁はいまだに解決しない問題を抱えています。

 もう一つの大きな問題はコンピューターが事務作業員の職を奪ったことでしょう。コンピューターが一般に利用されるようになる前は、どんな大きい会社でも手書きで書類を作っていました。保険証券、宛名書きその他全ての書類は手書きだったのです

コンピューターが使用されるようになるとデータを入力する人は必要ですが、データから種類に加工するのは全てコンピューターが行います。だから昔いた事務作業を行う女子社員の数が激減しました。東証一部の大会社では大勢の事務作業員を必要としていましたので、高等学校を卒業すると大会社に就職するのは難しくありませんでした。

それがコンピューターの出現で元女子社員が行っていた作業の必要性がなくなりました。今そんな女性はどこに就職口を見つけているのでしょうか。コンピューターに限らず機械は人の雇用の機会を奪っているのを自覚しなければなりません。この対策は充分建てられているとは思えないので、希望する会社には勤められないで、不本意な職業に付かなければならない人が大勢います。

 その人たちが就職しないでいると失業保険を払わなければなりません。厳密に考えるとこれは失業ではなく仕事の選り好みになるのですが、職業に付いていないという点では真の失業者と変わりません。

 社会現象ばかりお話しましたが、エクセルは仕事を綺麗に早くするには格好のツールです。しかし入力するだけではその機能の半分も使っていません。エクセルに付随するマクロ、それの進化したVBAの使用ができることがエクセルを最大限使いこなすには必要です。VBAは作成がそんなに難しいプログラムではありません。是非覚えて使って下さい。会社の評価が大幅に上がること請け合いです。

酒巻 修平

—–

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です