社会改革-サプリメントの効能の嘘

 テレビBSのコマーシャルはサプリメントのことが非常に多い。曰く神経痛の痛みが消える。お肌が20歳若返る。そこでは神経痛を持っているとされたモデルの人が階段を平気で上り下りし、老婦人が若返ったような顔を見せている。

 実際はどうだろうか。そんなことがあり得る訳がない。お医者さんに聞いてもサプリメントなど効果がある筈がありませんと言うし、実はコマーシャル画面の左に小さく「これは個人の感想です」と書かれ、そのテロップはあっと言う間に消えてしまう。

 当たり前だ。神経痛に悩む人が針、カイロプラクティック、整形外科、神経内科を訪れ、長期間治療に専念しているのに治らない。そんな人が大した研究もしないで製造され発売されたサプリメントの服用で治るなんて、まるで手品だ。

 これに対して、管轄官庁はどこか分からないが、クレームを付けない。サントリー、味の素、その他大会社が発売している商品は本当に効果があると思っているのか、それとも癒着しているのか。それは分からないけれど何か不明瞭なものを感じる。

 個人の感想ではなく、実際治った例を示してもらいたい。確かにプラセボ効果は万に一つはあるのかも知れないが、それではビタミン剤を神経痛治療のために服用するのと同じではないのだろうか。

 どうもこれは大きなビジネスらしい。参入する会社が増え、その中には今まで聞かなかった名前の大会社も含まれる。しかし商品に効果がないと知り、それを恰も効果があるようの錯覚させたのなら、詐欺ではないのだろうか。

 そんな疑いを持たれないために実際効果があった例を是非示してもらいたい。私はそんな効果など嘘だと思う。どう見ても実物70歳に見えるモデルが、超厚化粧をして整形外科で顔をリフトアップすれば60歳くらいには見えるだろう。

 しかしそれはその商品を使用したことによる結果ではない。違う有効な手段で、あたかもその商品の効果のように偽装するのに監督官庁は何故捜査をしないのか。私には疑問である。

 そんなコマーシャルが出る度に嫌な思いをするのは私だけではないだろう。あるいはコマーシャルを無視する。それは誰もがそんな商品の効果を信じていないからだ。

 サプリメントにも有効成分が含まれているが、それは効果のある量ではない。効果のある量の成分を含ませると副作用が出現し、今度は医薬品製造の許可を取らなければならない。

 これは大変な作業である。基礎的な許可を取得するだけでも大変なのに、動物実験を経て、慎重な臨床実験を繰り返して初めて製造が許可されるものだ。そこには膨大な時間と金が掛かる。それをやらないで「効果を保証するものではなく、「個人の感想です」という短いテロップを流すだけで、病気の治療に効果があると錯覚させている。

 私は喘息患者である。ある時初めて掛かる医者の診断を乞うた。処方されたのは小児用の吸入薬。曰く初めての患者には効果のある薬を出せません。この医者も馬鹿だが、その医者の処方箋を元に薬を処方した薬局も頂けない。

 小児用の薬には効果を発揮するに足る有効成分の量が不足している。私はそのことを実体験したので、効果を現すには有効成分の量が必要であるし、量が多すぎると却って悪作用をするのを知っているのである。

 日本人は嘘つきが多い。150年も前に来たイギリスの外交官が書いた本にもそのことが出ているが、どうしても嘘は治らないものらしい。

 軽い嘘は被害を齎せないが、大きな嘘の被害は大きい。サプリメントに含まれる量の成分では副作用が発現することはないので、服用する人は気軽に使っている。その人たちはどうせ効かないと知っていて、気休めに飲んでいる。

 それではコマーシャルのテロップに「これはプラセボ効果を得るためのものです」とくらい書けばいいのではないだろうか。そこには嘘がないし、それでも服用する人はいるだろう。何しろ日本人は有名人と有名な会社に弱い。

 効果がないのを知りつつ効果をうたい、そして金を無知な人から巻き上げるのは明らかに詐欺である。テロップを誰にも分かる方法で流すことも求められる。

酒巻 修平

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