間違いと訂正

あなたは何か間違いを犯したことがありますか。勿論ありますね。ではその間違いのおかげで大変な目に合ったことはありませんか。あるという人もいるし、ないという人もいるでしょう。

 病院で手術をして終わったとき、管子をおなかの中に忘れる間違いをしたら、どうなりますか。患者に大変な苦労を負わせ、場合によっては患者が死亡することさえあるでしょうね。

 そんな間違いを犯さないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。実は間違いを防止する方法はありません。人は間違いを犯す動物だからです。

 重大な場面で間違いが起こることを想定して、対策は取られているでしょうか。交通事故は間違いの一つ、人命に関わる大きな運転ミスです。その対策はどうでしょうか。

 残念ながら運転は運転手の技術に頼りっきりで、前以て運転ミスが起こることを想定した対策は何一つ取られていません。ところがアメリカのフリーウェイではこの対策が取られているのです。

 アメリカでは右側通行ですから、一番左のレーンが最速です。このレーンの更に左側に走ってはならないレーンが一つ設けてあって、運転ミスをしてガードレールにぶつかるという事故をある程度防いでくれますし、そのレーンがあるお陰で運転もし易くなっています。

 日本とアメリカではこんなに思想が違うのです。日本では精神性を重んじ、運転者にミスをしない方法をあれこれ示唆したり、強要したりします。手術のミスもそうでしょう。医師は間違いを犯してはならないのですが、でも現実に間違いは起きます。

 今はほとんどの人がコンピューターを使用します。それには入力という行為がつきものです。そして入力ミスは発生します。ところがこの入力ミスは前もって予想されていて、ミスが生じたときの対策が色々施されています。

 だからコンピューターを入力する人はミスとは言いません。すぐに修正できるからです。昔作家は原稿を紙に書いていました。間違いを犯すと赤で訂正を入れるか、書き直しをしていました。

 今はコンピューター。便利になりましたね。例えばエクセルで1月から12月を行に沿って入力していくときに、11月を入力し忘れても、該当する行にもう一行挿入して11月を入力すれば、このミスは解決します。

 経理ではこの入力ミスを防止するために、複式簿記の方式を取っています。ところが国家財政の経理は単式なのです。どうしてそうなったかは分かりませんが、これは大きな問題を提起します。多分国家財政の記入にも過去様々なミスがあってこれが放置されているでしょう。

 この間違い事前防止という考え方はどうも西洋に思想のようです。日本は明治以降、色々と西洋の文化を取り入れてきたのですが、どういう訳か間違いを事前に防止する思想だけは取り入れなかったようです。間違いや自然災害による損害の発生を想定して対処する方式が採用されていれば、損害は最小限に抑えられてと思います。

 東京電力の原子力発電所の事故による被害はその顕著な例です。災害が発生するような大きな津波が起こると想定されていれば、あんな大事故は未然に防げたと考えています。

 因みにマグネチュード9.0というのは嘘です。この数字は東京電力の想定ミスを糊塗するために気象庁と話し合って考案された数字で、多分7.8くらいだったと思っています。テレビを見ていた人なら7.8から急に9.0になったのはおかしいと感じた人もいる筈です。

 過去あの程度の津波あるいはもっと大きいのや小さいのは20年に一度の割合で発生していてあの程度の津波の発生は完全に想定できたものだったのです。それを注意していた人が何人もいたのですが、東京電力は聞く耳をもっていなかったので、あんな大事故になったのです。

 自分も間違いを犯すので、大切な事案については間違いを犯したときのことを想定して前以て対策を立てておく必要があります。

酒巻 修平

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