お金の価値

最近日本円は米ドルに対して下がっているから、景気が良いと報道されています。そうすると我々の使う円の価値は上がっているのでしょうか。答えは「ブー」です。

 分からないときは極端な例を上げると理解がし易いので、今1ドルが200円になったとしましょう。

 お小遣いを500000円持ってアメリカに行きます。そうすると2500ドルが手に入り、それでショッピングが楽しめますね。

 では日本円の価値が上がって、1ドル100円だったらどうでしょうか。今度は5000ドルが交換されて手元に入ります。

 2500ドルと5000ドル。これで明らかなように日本円の価値が上がった方が、我々の生活には有利なのです。

 アメリカから石油を買うときも同様で、1ドル100円のとき1リッター120円していたガソリンが1ドル200円になると240円出さないと1リッター買えなくなります。

 円がドルに対して値を下げると喜ぶのは輸出業者だけです。ただ輸出は日本の経済を良くする働きがあるので、誰も文句を言いません。

 しかし仮に日本経済が全て内需だよりだとすると、円の価値が下がると困るのは輸入業者だけではありません。ガソリン、チーズ、木材、牛肉、ワイン、その他輸入品は軒並み価格が上昇して家計を直撃します。

 大体自国通貨の価値が下がって喜ぶのはどこか矛盾していると思いませんか。だからアメリカはドルの価値を下げるような政策は取りません。

 今度は銀行金利に付いて考えます。3,40年前、定期預金の金利が6%くらいの時期がありました。100万円を1年預けると利子は6万円。1億円だと600万円。

 金利だけで暮らしていた人が大勢いました。これは嬉しい事態でしょうか。答えはまた「ブー」。

 金利が6%もあると物価は10%ほど上がります。去年の100万円は今年(100万+100万*0.06)/1.1=963,000円が実質預金として残る勘定です。

 その内の金利分6万円を全部使うと90万3千円が手元に残ります。去年100万円あった預金が今年は90万円。

 当時の人は蛸になっていて、自分の足を食べていたのです。

では金利0.1%ではどうでしょうか。このときには物価上昇率0%、あるいは物価はマイナスです。

 そして人はそんな金利を使わないから去年の100万円は100万1千円。実質預金は増えています。

 いずれにしても金利は物価上昇率と連動していると見なければなりません。だから今は銀行預金をする絶好に機会とも言えます。

 昔は都市部と地方ではお金の価値に相当開きがありました。東京と例えば山口では2倍くらいだったでしょうか。

 ところがテレビが普及して物価が平準化するとその差はなくなりました。全国どこへ行っても同じ物価。面白くなくなりましたね。

 しかし日本と後進国ではまだまだ物価に開きがあります。例えば南米に行くと1万円で豪遊ができると思います。

 物価に差があると輸入商品が安く手に入ります。だからその商品を作っている輸入国のメーカーは価格競争に負けて、潰れてしまいます。

 これがグローバル化で、それを推進すると今にお金は強い人のところにばかり集まるようになります。

酒巻 修平

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