民間療法

民間療法とは誰が命名したのでしょうか。私は多分医学界の人だと思います。自分たちの手法と違って民間で行われていて、公認されていない医術のことを指したのでしょう。

 昔は御殿医師とか町医者という名前が存在していたようですが、これと同じ精神での命名であったと思います。

 西洋医学はそれほど素晴らしいのでしょうか。私はそう思います。医学のお陰で人は相当程度病魔から解放され、平均寿命は延びました。医学関係者は懸命に症状(病気ではなく)の原因を探り、薬を作ろうと日夜努力をしています。

 しかし民間療法も西洋医学者から「民間」と蔑まれる筋合いはありません。西洋医学も、アメリカの建国者の一人ワシントンの時代、血を抜くことで病気を治そうとしていました。それから研究を重ねて、今の西洋医学があるのです。

 それでは西洋医学と民間療法はどこが、どのように違うのでしょうか。両者の長所、短所はどの辺にあるのでしょうか。分析してみましょう。

 西洋医学は、これに携わる人が多く、常々新しく有効な医術が考案されて、それに関する論文も多い。民間療法はこの逆です。折角有効な技術があるにも関わらず、それが何故有効なのか、公式な発表がないので、信用度が低いのです。

 一方、西洋医学の最大の欠点は薬を多用することです。薬を処方して、後は自己治癒力を当てにします。それに病気の原因やその原因を探るための人体の制御機構の解明に努力がされていません。行われているのは症状の原因を知ることです。

 薬は一時的な対症療法の一環です。長期に使用すると必ず悪作用(副作用)が体を攻撃します。それが分かりながら一時凌ぎをします。人体の制御機構は複雑で、その解明を行うより症状の研究をする方が人に恩恵を与えると思っています。

 確かにそうでしょう。しかし同時進行的に人体の動く仕組みを考察し、実験で証明するのも大切だと思慮します。

 例えば喘息。遺伝子の異常で発生するのは分かっていますが、その異常がどのようにして気管支に炎症を発現させるのかは突き止められていません。他の病気も同様です。

 民間療法の長所は経験的にその療法が効果的であると分かっていることです。使われている薬は生薬で副作用が少ないのです。例えば針麻酔。患者に麻酔を施さない分、体に負担がなく、また効き過ぎて命を落とすという事故もありません。

 針による麻酔にも欠点はあるでしょうが、薬より少なくても安全性が高いと思われます。これをもっと研究してどうして全ての手術に応用しないのでしょうか。それは冒頭で述べたように西洋医学者が民間療法を蔑んでいるからです。

 西洋医学者にも病気の原因が不明なのに、どうして自分たち以外の考え方を尊び、理解しようとしないのでしょうか。医師はそれ以外の人を下に見る傾向が原因です。頭脳労働者は自分たちだけが正しいと考える悪癖を持っています。

 鍼灸、カイロプラクティック、漢方薬、加持祈祷、素晴らしい考えが存在するのに馬鹿にしてはいけません。

 私にこういう経験があります。友達がぎっくり腰になりその日どころか2,3日アポを全て取り消さなければならなくなりました。私のところに来たとき、松葉杖を突いてとても痛そうでした。整形外科の診断では全治一週間。

 そこで私に心得があるカイロプラクティックで40分施術をやると、その場で全快。原因は筋肉が固まったことです。西洋医学はこの場合人の自己治癒力だけに頼るので、治るまでに一週間必要だったのです。整形外科は筋肉や筋に対する療法を持っていません。

 加持祈祷は更に面白い。アンドルー・ワイル著「人は何故治るのか」という本に人の病気は脳から来ていると書いてあります。これは鋭く、賢明な考え方です。病気の原因の多くは脳由来なのです。それを今の西洋医学者は分かっていて真剣に解明する努力をしていません。

 漢方薬は現在西洋医学の病院でも使われるようになりましたが、それは薬だからで、中国医学の精神を取り入れた訳ではありません。残念です。

酒巻 修平

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次の記事

子の命名