犬の名前は「いぬ」

 犬、猫は大昔からペットとして

人に可愛がられていた。源氏物語

にも「命婦のおとど」という猫が

登場して、多分この名前が知られて

いる最古だと思う。

 時代が変わって夏目漱石の小説

「吾輩は猫である」に名前が知れ

ないやつが出てくる。

 そのころ一般的に犬や猫にはどの

ような名前が付けられていたか調

べたことはないので分からないが、

子供のころには犬は「ポチ」、猫は

「玉」がポピュラーであった。

 人の名前も変遷する。江戸時代

高貴な女性の名前には後ろに「子」

が付いていたし、その後明治に

なって、一般女性にもこの名前が

普及した。

 今はそんな画一的な名前に飽き

足らず2017年に付けられた女の

子の名前に「子」が付いているのは

人気がないようだ。

 命名は自分自身でできないので、

命名者が好みで付ける。それが酷い

ものであっても付けられた人は我慢

しなければならない。

 しかし名前は一生自分に付きまとい、

中にはその名前故に不幸になるケース

も皆無ではない。

 だから政府はある程度の料金を払えば

改名できるようにすればいいのだが、

そんな制度はない。

犬猫の名前も変遷してきている。ポチや

玉だった名前が「ミルキー」「ココ」「ソラ」

「マロン」など、ここでも女性が多く

名づけているようである。

 我が家にもかつて犬が2匹もいた。甲斐

犬の雑種は「テラ」、豆芝は「ビク」と名

付けた。テラは犬小屋のメーカー「寺田」

の寺から取った。ビクは拾った場所の前

にビクターの看板があったので、その名前

を拝借した。

 若いころは悪戯精神旺盛であったので、

飼い犬の名前に「イヌ」とつけたことが

ある。

 保健所の無料予防接種にこの「イヌ」を

連れて行った。係員が「名前をおっしゃって

下さい」と言うので、「イヌ」と答えると

「分かっています。名前ですよ」と再度

問われた。そこで悪戯心を出してまたただ

「イヌ」と言うと係員が立腹し、「馬鹿に

しないで下さい。その犬の名前ですよ」と

睨まれた。そこで「いや、この犬の名前が

イヌなんですよ」と涼しい顔をした。係員

が呆れていた。

この犬の名前では方々で遊んだ。

酒巻 修平

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