政治家の不正

 私は政治には興味がない。頑張っても政治家にはなれないし、声を大きく張り上げて政治の改革を訴える気力もない。従って現総理大臣の安倍晋三氏のこともそんなに知らない。

 その私がこんなことを書こうと考えたのはマレイシアの首相が770億円の不正受領で逮捕されたのを昨日の新聞で知ったからだ。この金額は直感的に莫大な金額だと思うし、そこまで放置したマレイシアの政治や国民は何をしていたのだろうかと疑問が湧いた。

 数字に興味を持って調べてみた。マレイシアの通貨はリンギットと言うらしい。1リンギットの現在レートは27円強である。国家予算などを踏まえてこの首相が不正受領した金額は日本円に換算して約2兆5千億円にあたる。

 金は使わなくては用をなさない。将来の安心のためもあるだろうが、結局最後は金を何かに交換しない限り金は「猫に小判」でしかない。この2兆5千億円の金をこの首相が使え切れるとも思えない。

 全額を何かの企業に投資して利益を生むともっと金額は増加し、ますます使用不可能だ。だから金を集める趣味を満足させるために不正を働いたのだと想像できる。

 翻って安倍首相のことを考えると今首相は何とか言う獣医大学に絡む不正で糾弾されている。金額は大体5~7億円の筈だ。もう一つ何か不正があると国会でももめていたが、こちらは忘れた。金額は大きくなかったと記憶する。

 過去に田中元首相が現職のときに5億円の不正受領で有罪になり投獄されたあれは田中氏が中国と接近したのを危うんだ米国の策略だと今は分かっている。確か検察庁が手柄を立てたくて懸命に不正を解明したのだ。筋道が少し違うかも知れないが大体そんなところだろう。

 この人たちの不正が真実だとしても金額は国家予算から考えると微々たるものだ。それでも不正は不正。誠実ではないと言えるかも知れない。

 時々行く飲み屋で会社員の営業マンや経理職が会社の金で飲み食いしている。もしこれが客の接待であれば職務の一環とも言えるが、自分たち社員だけでやっていたなら、会社の金を使っているから明らかに横領である。

 しかしそんな社員たちの不正を声を大きくして咎め立てる人はいない。すると今安倍首相を責めている人はどんな人だろう。勿論野党である。これはこれで政治活動の一環であろう。が少し考えてみよう。

 問題はもう1年も野党が安倍氏を糾弾している期間である。この間もっと大切な優先課題がある筈なのに、その審議を後回しにしてこんな小さいことを取り立てるのは如何なる理由によるのか。

 決まっている。自分たちが政権を取りたいからだ。自民党が政権を復活させる前の現野党の政治振りはどんなものだったか、まだ国民は覚えている。その野党が政権を取れる訳がない。無駄な努力をするより、もっと国家の大計を考えて真摯に政治に向かった方が政権奪取には効果的だとどうして分からないのだろうか。

 田中角栄氏は国家の宝だったと今では考える向きが多い。それではどうしてそんな小さい金額を取り立てて投獄までしたのだろう。それは国民のヒステリーのなせる業ではないだろうか。

 安倍首相の政治手法が間違っているとしても良く働く首相であることは事実だ。大して健康でもない体を使い海外へ出張したのは何回だろう。そんな回数をこなした首相は過去にはいない。時間の大半を仕事に使い頑張っていると思えるのに、小さな不正(?)を更に糾弾される。

 この国(どこの国でも同じだが)の国民は取り分け感情に左右され易い。感情に突き動かされて国家のやるべきことをやらせないのも物事を良く考えない国民である。そんな人たちはどうして野党の政治に向かう姿勢の悪さを糾弾しないのだろうか。

テレビで放映されることを鵜呑みにして内容を真実だと取っている。メディアは企業である。彼らの考えていることは只一つ。視聴率だけだ。面白おかしくでっち上げることなど朝飯前だ。バッカみたい。

酒巻 修平

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