イタリアワイン
最近はワインを飲む人が増えた。イタリアやフレンチレストランでもその傾向を受け、提供できるワインの種類を増やしている。
ワインの歴史を勉強したことはないが、発祥地はグルジア(現在名ジョージア)だという。だが今はフランス、イタリア、アメリカのワインが多く飲まれ、グルジアワインは私も飲んだことがない。
私は一次ワインビジネスをフランス人の友人と共同で経営していたことがあり、家では日本酒を飲むが外では主にフランスワインを飲む。
好きなのはブルゴーニュ産のワインだが、とても高い。まともなものは10000円を越えるのでそこまでは出せない。いきおいボルドーや他の地方のものを選ぶ。
フランス料理そのものも高い。イタリアレストランにしようと思うのだが、イタリアワインはどうも酸味が強すぎる。
イタリアワインで有名なのは「Chianti」だろう。キアンティの語源は戦場から来ている。戦場で戦士が剣を合わせると「キアンティ」と聞こえるからキアンティとなったと聞いた。
「Chianti Classico」は南斜面で栽培される葡萄を原料としているので、普通の「Chianti」より高級だ。しかし美味しいと感じたことはない。
勿論イタリアワインにも優れたものはある。「Barolo」はとても美味しいが何しろ値段が高い。レストランでは10000円以下のものはないと言って良い。
一般的にイタリアでは北の地方の物の値段が高い。バローロを産するピエモンテも北だ。
イタリアでは給料から差し引かれる税金などが高すぎるので会社は社員に手取り例えば20万円を支払ってあげようとすると倍の40万円を支出しなければならない。これがイタリア製の物品が高い理由だ。
イタリア政府には独得の税制があり、貧乏な州には低い税率を適用し、税が免除されることもある。
すると貧乏な州のワインを飲めば良いのかと思い付いた。イタリアワインを良く知っている人に聞いてみると、やはりあった。シチリア、カプリなど地中海に浮かぶ島々で産出されるワインは柔らかい酸味で質の高く、その割に安い。
ところでヴェニスに観光に行った人も多いと思うが、ヴェニスで食事をし、ワインを飲まれたことがあるだろうか。
ここは元独立国でイタリアとは少し違った文化が今も残っている。そのころは美人は国に登録されていて国外には出られなかった。
今はイタリアの一部だが、やはり物の考え方や質がイタリアとは違う。ヴェニス料理という名前があるかどうかは知らないが、食事は極めて上質である。しかし料金が高い。
ワインを輸入する会社は売れるものしか輸入しない。だからキアンティやアメリカのナパバレーのワインが盛んに輸入されているが、上記のシチリアやカプリのワインを輸入するところが少ない。
しかし会社には競争原理が働くので、他社とは違ってことをやらなければならない。で、そんな上質で安価なワインを輸入する会社も現れてきた。シチリアのワインは今東京でも飲めるようになった。
私は仕事でアメリカへ何十回も行った。食事をするレストランではナパワインが供せられる。しかし好きになれなかった。波がなく「べたなぎ」の海のように舌がドロッとするように感じる。
なおレストラン側の都合でグラスワインは質が良くないのがほとんどだ。こんなワインは一日置くと不味くなる。レストランではボトルワインを選ぶべきだ。友人と誘い合い一本のボトルワインを開けてはいかかだろうか。
今日本では何でも手に入る。レストランで食事をする場合などに備えて、徒然にワインの研究をすると安くて美味しいワインが飲めるだろう。
酒巻 修平