国際連合と一路一帯

  国際連合は1945年戦勝国が主導し、国際連盟が果たせなかった戦争の撲滅を主たる目的として結成された世界的規模の団体である。

 現在は世界のほとんどの国が加盟している重要な国際機関で、日本もその憲章を承認して加盟している。

次に掲げるのがその目的である。

国際平和・安全の維持

諸国間の友好関係の発展

経済的・社会的・文化的・人道的な国際問題の解決のため、および人権・基本的自由の助長のための国際協力

しかし掲げられた目的が達せられているかどうかは非常に疑問である。原因

はまず戦勝国が常任理事国として全ての常任理事国が賛成しないと議案は成立しないことである。

 常任理事国は第二次世界大戦に参加して、戦勝したアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の五か国である。中国は戦争に参加していないので、戦勝国ではないが、影響力を考えて常任理事国とされた。

 もともと戦勝国がリードをしている団体であるので、その意味でもこの団体の目的としているところが達せられる可能性は少なかった。

 現にアメリカは常任理事国の承認を得ない戦争を行っているし、第一これら五か国だけが公式に原子爆弾を持つことを許されていることだ。

 他国はそれに対して不満を表面上表さないが、裏でこっそりと原爆を製造、保有している。インド、パキスタン、北朝鮮も自国を守るとして原爆を保有しているし、イスラエルもそのようだ。

 常任理事国は自国以外に核爆弾の保有を禁止した「核不拡散条約」を強制的に締結させたが、上記4か国はそれに従っていない。

 誠に馬鹿げた条約であるが、戦力を含む国力を背景にそのような身勝手な条約を制定した。

 特にアメリカは戦争になれば核兵器を使うと宣言しているので、この国際連合の目的は達せられる筈がなく、もう破綻していると見て良いだろう。

 日本はアメリカ側のやり方に概ね賛成あるいは賛成する芝居をしているが、唯一の被爆国としてはもう少し外交戦術を考えなければならないところだ。

 もしアメリカがもう少し国連の憲章を重視するような態度でいれば世界の平和は促進されるものと考えられるが、一番の大国であるにも関わらず、そんなことは考えたこともない。

 すなわちリーダーあるいはリーダーたちが世界のためになる政策を遂行する意思があるなら、国連の目的も達成されるだろうが、アメリカにその気がなければ絵に描いた餅に過ぎない。

 中国が推進しようとしている一路一帯という考え方も同様である。中国は他国に金を貸し、担保として取ったものを自国の都合のために使用している。

 港湾の使用権を99か年も保有するような条約を結び、この政策を自国のためだけに推し進めようとしている。

即ち国際連合も一路一帯も同一線上にあり、他の批准国の利益は守られていない。中国経済はもう破綻寸前であるので、この一路一帯が成功する可能性はだんだん低くなってきているが、既成の条約は発効している。

世界から戦争や争いがなくなるのはいつの日だろうか。人以外の動物は自分と同一種の仲間を殺さないが、人は別だ。スターリンなどは自国民を4000万人も殺害している。

この持って生まれた悪性格は変化のしようもなく、余程誠実な国が世界的な団体のリーダーにならなければ人類の未来は危うい。

酒巻 修平

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