病気になる確率を下げる方法

 医学の目的は病気を治すことではなく、症状を消滅あるいは軽減することである。何故病気の治癒を目指さないかと不満が出そうだが、これは止むを得ない。病気を治すにはその原因を知らなければならないが、根本的な原因に到達することがほぼ不可能であるからだ。

 但し病気ではないが、例えば骨折などは原因がはっきりしているので、これは完治が可能である。細菌による病気もその部類に属すると一応は言えるが、同一の細菌が同一量体内に侵入しても発症する人としない人がいる。だから例えば肺炎に罹患する原因は複合的である。

 医学はその複合原因の一部、即ち細菌を死滅させることにより細菌による病気を治癒しているのだ。しかし免疫が病気を発症させないレベルで細菌を死滅させれば発症しない。ところがそうでないから発症し、医学の力を借りるという段取りになる。

 どうして免疫が細菌を発症するレベル以下に死滅させられないのか、研究は進んではいるだろうが、人の体の制御機構が複雑かつ巧妙で今は研究が到達しないレベルにある。

 アルツハイマー、ハンティントン病、胃炎、癌、腸閉塞、神経痛、膠原病、不整脈、緑内障、喘息、風邪、皮膚病、病気は枚挙に暇がないほど多い。人は哺乳類だが、他の哺乳類にも同様に多種多様な病気があるのであろうか。どうもそうではないと観察できる。

 これは人と他の動物の違いから来ているのだろう。かつて癌は人の寿命が延びているから、老人が多くなり、それが癌の多発を招いたと言われていた。私はそうでないと思っていたが、賛成する人は少なかった。

 だが今や癌に罹病する若年層も年々増加し、学者が言っていた『癌は老人病だ』という論は必ずしも当てはまらない様相を呈している。

 では病気とはどのように定義すれば良いのか。私は何人もの医師に質問したが、納得できる論理的、医学的あるいは化学的な回答をしてくれた医師はいない。私は持論を時々医師に述べるが一番まともな答えは『そうかも知れませんね』というもので、ほとんどの医師は質問を無視するか、はぐらかす。

 そうなんです。病気の定義をすること自体が難しいのです。これは人の体の制御システムが解明できていないからです。私の質問は少し皮肉れている。

 違う観点で物を考えてみよう。胃や腸、肝臓、腎臓、肺、心臓その他の臓器は誰でもどうして同じ働きをするのだろうか。この答えは簡単である。即ちそれらの器官は生まれつき所定の作業、作用をするように予め決定されているからだ。

 言い換えると予めプログラムされてシステム化されているのだ。システムやプログラムと言うとコンピューターを思い浮かべる。胃や腸はある条件が成立した時に作動するか、あるいは休みなく作動しているだろう。

 各内臓あるいは器官、皮膚はそれぞれに組み込まれたプログラムがあり、だから誰の物でも同一な動きをする。但し、作業の速度、量は一定ではない。食物を食べると胃は急速に多大な作業を始める。食べ物が胃に供給されるという条件が付加されたので、そのように働く。

 肺も同じだろう。血液は絶えず濁る。ある程度濁るという条件が満たされると肺は作動をする。しかし肺は肺、胃は胃だけに関与しているだろう。胃の働きの中には肺を動かすという機能はない筈である。

 しかし体は総合的なものだ。胃は動かすに充分で、ある程度の濁っていない血液を求める。血液は肺で浄化され、心臓に送られた後、ポンプの機能で胃にも作用するに充分な質と量の血液が供給される。

 それは各器官が互いに情報を交換しながらやっているのだろうか。それでは効率が悪く、不完全であろうと考えられる。そこで登場するのが脳である。脳が各器官の要請をまとめ、それに呼応して各器官の動きを制御していると考えて良い。

 胃が何かの理由で間違った情報を脳にフィードバックすると脳は多分状況を見極め、調整する。ある器官の要請と他の器官の要請が異なるかあるいは作業量が相違することもあるだろう。それを脳が調整をするのだ。

 人の病気の種類が他の動物より多いのは脳が極端に発達してからだ。ただ病気を出現するがそれを発達した脳がコントロールして、発症を未然に防ぐのだ。

 即ち各器官などが端末のコンピューターでホストコンピューターが脳である。違う言い方では各器官がサブプロセデュアで脳が総合的はプロセデュアとしてサブプロセデュアを統合、連携させる。

 だから脳を健全に保つことが健康であるための最小の条件である。ただ脳の機構はまだまだ未解明のところが多く、各部位の役目もまちまちだ。情緒を司る部位、記憶部位、筋肉を動かせる部位、様々な部位があり互いに連携しながらあるいは不作動の状態に保ちながら総体として作動している。

 だから病気のほとんどは脳由来である。ストレスを溜めるとどこか体が故障するのは脳がしっかりとコントロールする力を失っているからだ。

 化学的あるいは生理学的にこれを解明するのは困難であるが、脳を通じて病気になり難い体を作ることはできる。それは『自分は絶対に風邪を引かないぞ』と脳に暗示を与えることだ。

 私は母を胃癌で亡くし、当時は自分自身も癌ノイローゼになった。胃の調子がどうも悪いので、病院で見て貰っても異常はない。そのうち『自分は癌にならない』と思うようにした。風邪もひかないと決心した。外から帰宅しても手などは洗わない。嗽もしない。しかし風邪は引かない。

 手など洗うと無菌質の体を作ってしまい、余計に風邪に罹る。嗽など百害あって一利なしと心得ている。だからと言ってこういう方法は万能とはいかない。しかし

 「病気に掛かる確率を大幅に下げるのは病気には絶対掛からないと脳に暗示を掛けることである」

酒巻 修平 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

前の記事

会社、税務署、税理士

次の記事

ある韓国人