カルロスゴーン

 この人物が日産自動車の最高責任者として日本に赴任した時から好印象がなかった。というより印象はすこぶる悪かった。

 40歳を過ぎれば顔に責任を持てという諺の通り彼の容貌は悪人のそのものであった。政治家にも何人かそんな容貌の人物がいるが、彼らの噂は決して芳しいものではない。

 全体主義国家と裏で繋がりがある人物が何人もいて、彼らは言わば日本国の獅子身中の虫である。

 ゴーンはそんな政治家と同様日産自動車にあって獅子身中の虫であったのだろう。彼は日本人がなし得なかったリストラをまるで害虫を退治するかのように行った。

 日産は元々トヨタに次ぐ体力がある会社であったので、過剰人員をリストラすることで業績は急回復した。そうすると会社には色々な政策を推し進める余力が生れ、その後の日産は立ち直ったかに見えた。

 だが今回のコロナ事件でまた大きな赤字を出してしまった。ゴーンがいたらまた社員の多くを馘首したと思われる。

 会社は確かに営利を得ることを目的に設立された組織であるので、番止むを得なければリストラも許されるだろうが、それは最後の手段だ。

 目をリストラされた社員に転じるとそこには経済的に立ち行かなくなった人も大勢いただろう。

 会社は社会的責任も負っているのである。アメリカ流の拝金主義的な政策はともすれば道徳を失墜させ、社会に不幸を撒き散らす。

 これをゴーンは苦も無くやってのけた。そして自分に大きな能力があると過信して、会社の金を横領して税金も支払わなかった。彼は正真正銘の犯罪者であった。

 彼の弁護士も悪徳弁護士の部類と言われている。真実は部外者には分からないが報道によると有罪の人物をも無罪にするらしい。

 そこに裁判員裁判の欠点がある。法律の知識もない裁判は一面長所もあるだろうが、大きな落とし穴もあるだろう。

 これもアメリカから来た制度であるが、裁判員は情に流され、アメリカでは黒人の裁判員、すなわち、陪審員は必ず黒人に有利な評決をすると言う。

 だからマクドナルドだったか、低級のレストランでウエートレスが誤って少しコーヒーを掛けただけで、100万ドルの賠償金を払う羽目になったりする。

 日本の裁判員も情に流される危険がある。そうして裁判員裁判は事実がともすれば覆い隠されることになりがちだ。

 ただ日本の裁判官は政府側に立つので政府を訴える時はこの裁判員裁判の長所が生かされる。

 冤罪が無くなったとは思えないが、極めて少なくなっただろう。足利事件のような事例はもうあってはならない。

 日本が世界の意見に耳を貸さなければならないのはこの点だ。刑事裁判では99%が有罪の判決を受けると言うのだ。それは事実だ。

 警察から検察に送られた事案はほぼ間違いないとは思われるが第二の足利事件が起こってはならない。

 そこをゴーンは強調するが、彼は正真正銘の犯罪者でそれは証明されている。その犯罪者が更に悪質な犯罪に手を染めた。

 かれの故郷はレバノンである。だが犯罪者引渡条約が締結されていないので、レバノンはコーンの引き渡しを拒否している。

 レバノンは最貧国の一つである。かれはだからレバノンでは厚遇されているが、国としての誇りがレバノンにあるのだろうか。犯罪者と証明された人物を匿う行為は許せない。

 レバノンはデフォルト寸前で反政府デモも頻発している。そして今回のコロナの流行だ。経済は破綻寸前であるのは間違いない。頼りにできるのはIMFしかないだろう。

 日本はIMFの大出資国だ。IMFに対する意見は尊重させるだろう。もしレバノンがIMFに助けを求めてきたら、ゴーンの引き渡しを条件にすれば良いだろう。

 日本は大国だ。世界に正義の意見を述べることは大国に課せられた責務と考え、ゴーンという犯罪者の引き渡しを要求し、同時に冤罪の撲滅にも取り組まなければならない。

酒巻 修平

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