取扱い説明書

 オーディオや携帯電話などを買った時に付いてくるのが取り扱い説明書です。それに基づいて操作をするのですが、なかなか目的を果たせません。

 特に女性や高齢者は全く歯が立たない時があるようで、そんな時、私は自分なりの取り扱い説明書を作ります。これは私自身が元の取り扱い説明書を解読して、指示通りの操作方法を分かった時に限ります。

 何故こうなるのでしょう。取り扱い説明書が誰にも分かるようにできていると、もう少し売上も上がると思うのですが、私が若いころから余り変わっていません。

 あるコンピューターの取り扱いのプロに聞いたところ、コンピューターは使える人だけが使えば良い。メーカーはそんな人だけをユーザーとして対象にしているとの答えが返ってきました。

 これは横暴ではないでしょうか。何かの目的があって買った機械類の取り扱い説明書が読めないと機械が使えません。だから使い方を知っている人を探し使い方を教えてもらうことになるのです。

 取り扱い説明書はもちろん使い方を知っている人が作ったもので、その人は使い方が分からない人に気持ちになっていないからだと思われるし、上記のように使える人だけが使ってくれれば良いという考え方に沿っていると思わざるを得ません。

 もちろん書き方が下手な人が説明書を作成することもあります。国、市町村からくる書類の書き方が分からないケースが多々あります。この時は書き方を教えてもらうために担当部署へ電話をしなければなりません。

 面倒だし相手の担当者とこちらの時間が取られます。一人の人が30分掛れば、相手の担当者の給料の30分間がこのために費やされます。どいうことはその分が税金の無駄使いということになるのです。

 対策はないのでしょうか。もちろん機械などの使い方を知っている人でないと説明書は書けないので、説明書の出来の良し悪しは説明書を使った人の能力が低いか、ユーザーを蔑ろにしているから起こることでしょう。

 取り扱い説明書の原案が出来上がったら、機械などの操作が不得意の人に見てもらえば良いのです。これにはそんなに時間が掛かりません。説明書の原案を作った人は傍でユーザーの操作を見ていて引っ掛かるところがあったら、分かり易く書き換えるのです。

 国や公共団体の書類作成説明もそうでしょう。一応記入方法が添付されていますが、元々の書類の書き方が簡単であればそんなものも添付する必要もありません。

 税理士、弁護士、行政書士、司法書士が存在しなければならない理由が全て書類の作成法が不明確あるいは一般人が作るのが簡単ではないからです。そんなことを考えて全てのことをすれば一般の人が面倒がったり、作成不能などの事態は避けられます。

 報告書を作成する機会は会社には多いでしょう。その時にはその報告書は上司またはその事案の担当者以外の人のために作るものです。そうであれば上記の取り扱い説明書のように相手が素人と考え、分かり易く、かつ遺漏のないように書けば、書く人の評価も上がるし、自分自身の能力向上に繋がります。

 社会にはこのような相手の利便性を考えない行為が非常に多いのです。それを少しずつ改良していけば、社会はもっと住みやすくなるのですが、そんなことをする担当はいません。

 従って個々の事例に関係のある部署で、それぞれ考えなくてはならない問題に帰結します。そういう自分はどうかと振り返ってみても、本当に分かり易い言葉を使いや文章を書いているのか自問自答しても自信がありませんが。

酒巻 修平

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