銀行が消滅する日

 今メガバンクは三菱UFJ、三井住友、みずほの三行に集約された。準メガのりそな銀行もあるが、上記三行とは規模が相当違う。

 これはいいこととは思えない。ある企業が行き詰まって倒産すると、経営者は再起を図ろうとする。その時借入金を返していないと銀行は返済の済んでいない債務者が経営している企業には金を貸さない。

 そんな時にはダミーの人を社長に立てて、実質は自分が経営をすることになるが、経営者は銀行から金を借入する時には保証人になる。それではダミーの人は大きなリスクを負うことになるので、まともな人はなかなかやりたがらないし、妻を経営者にするのが関の山だろう。

 でも銀行は社長の夫が実質の経営者だと知るとその銀行に返済を完了していない限り、貸付は行わない。もし昔のように都市銀行が12行もあれば、借りていない銀行と取り引きをすれば何とでもやっていける。

 それが3行だとどうしても全てのメガバンクと取引が発生する。そうすると倒産をした場合、再起が不能になる。バブルが終わると優良な企業が多く倒産した。でもそのころはまだ都市銀が12行あったので、何とか再起を果たした優良な企業も多かった。

 さて上記メガバンクは全てロックフェラーが実質運営するアメリカのメガバンクが大株主である。従って日本の銀行はアメリカ資本に牛耳られているとも言えるのだ。

 彼らは収益からの配当をより多く受け取ろうとする。結果社員への給料、ボーナスを抑え、株主が優先される。こんな状態が間接的に日本の国内消費を低迷させているとも言える。

 さて銀行の業務は国債購入、貸付、為替それと債権などの販売で、その手数料や利鞘が収益元である。

 マイナス金利政策の状況下、銀行は国債を買ってもあまり儲からない。設備投資や新規事業も少ないから貸付をする企業がない、それに振込などはネットでできる時代になった。債権は銀行から買わなくてもどこからでも買える。

 唯一銀行の役目で重要なのは貸付だけだ。だが銀行から借りずに保険会社やその他からも借り入れは可能になってくる。銀行の収益は先細りになり、行員数は少なくて済む。

 メガバンク三行とも行員のリストラをこれから進めていくことになる。何故こういうことが起こるのか。原因は一つではないが、大きな原因ははっきりとしている。

 今日本では新しく大きな事業を起こすことは非常に難しい。新しい事業のアイテムがないからだ。すなわち日本では有形無形の商品は飽和状態なのだ。いきおい輸出に頼るが、中小企業ではリスクが大きすぎる。

 それにコンピューターの発達が上げられる。資金移動など為替に変わる方法が色々考え出され、若い人は手数料が少ないか0のシステムをりようするので、銀行の手数料収入は先細りになってゆく。

 それでは銀行は何をやれば良いのか。新しい大きな収入源はあるのか。どのように銀行を将来に向かって運営していけば良いのか、行員はアイデアがない。

 銀行を初め、政府もそうだが、大きな企業や団体は社員、職員を採用するのに所謂受験エリートばかりを狙う。そしてその人たちが将来経営トップになっていく。しかしこれで良いのだろうか。

 私は超有名国立大学出身者と話しをする機会が多いし、社員として採用したこともある。彼らの話しはほぼ全て知識や経験の基づくもので、思考や創造に関する話題は出たことがない。

 彼らはやらなければならないことはきっちりとやり、仕事をさぼるということが少ない。そんな意味では優秀なサラリーマンになれるのだが、経営者としてはどうだろうか。

 知識や経験は従来のシステムや文化を継承するのに大きな役目を果たす。しかし文化も新しく創造しなければいけないし、社会は変わっていく。

 そんな新しいことに対応する能力が彼らには乏しい。言い換えれば新しいシステムを創造することはできない。もちろん例外はいるだろうが、そういう人は大きな団体に所属しない。自分自身が運営する企業なり団体を創設するのだ。

 この10年でも良い。国家が画期的なことで国民が喜ぶことをしたことがあるだろうか。警察はいつまで経っても信号系統を整備しないで、渋滞を引き起こし、アベノミクスの第三の矢、実体経済政策は成功していない。安倍首相は働きもので出色の政治家ではあるが、国民生活に潤いを与え、日本の将来に夢を持てるような政策の策定には成功していない。

 銀行はいずれ消滅する。あるいは極めて限られた業務だけが残る。表面上のリストラを考え、銀行に就職しないと考える若者が多いが、根本はそこにはない。進取の気性を持ち、新しい考えで経営を進める会社に就職するのが良い。

 今繁栄している会社も30年後は没落しているケースが無数にある。将来を見据え、何がこれからの社会、できれば世界、が求められているのかを考える会社が今は小さくても大きく繁栄する可能性が高い。

 昨年くらいから世界は激動期に入った。前世紀や今世紀の初めの戦争や領土問題に関する激動とは違い、今度は経済の縮小あるいは横ばいによる激動である。

 多くの国が経済的に行き詰まる。こんな社会に入って行く若者はそれを良く観察して、社会の変革に積極的に対応する会社に就職するのが良いだろう。

酒巻 修平

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